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JR西日本・京都市 京都駅に新駅舎・自由通路整備へ

2024.01.09
会見で握手を交わす財支社長(右)と門川市長

 南北自由通路西側に整備

 JR西日本と京都市は昨年12月27日、京都駅南北自由通路の西側に新橋上駅舎(改札口・コンコース)と自由通路を一体的に整備すると発表した。京都の玄関口である同駅の交通結節点としてのさらなる機能強化や、駅構内・南北自由通路の混雑緩和につなげるのが目的。国からの補助を受けて整備を推進し、使用開始は2031年度を予定している。事業費は約195億円。

 同駅周辺では、京都市立芸術大学の駅東部への移転など、街の活性化の取り組みが進められている。また、時期や時間帯によって駅構内や南北自由通路での混雑も発生している。

 今回の新橋上駅舎、自由通路の整備は、こうした状況を踏まえて新たに改札口・自由通路を整備し、同駅の安全性・利便性・快適性の向上を図ることが狙い。自由通路は、日本郵便、JR西日本グループの京都駅ビル開発が計画している共同開発ビルと接続を図る方向で協議を進めている。

 見込んでいる整備効果は、▽交通結節機能の強化による市全体の持続的発展▽人の流動を誘導・分散する新たな動線確保による駅周辺地域の活性化▽駅ホーム・南北自由通路、駅前広場などの混雑緩和――など。

 新橋上駅舎、自由通路を合わせた床面積は約2600平方㍍。改札口の通路は、自動改札4通路。自由通路の幅は約6㍍。改札内コンコースとホームを結ぶ昇降設備は、嵯峨野線(山陰線)ホームにエスカレーター上下各2基とエレベーター1基、JR京都線(東海道線)各ホームと琵琶湖線(東海道線・北陸線)・湖西線ホームにそれぞれエスカレーター上下各1基、エレベータ―1基を設ける。

 事業費は、国がまとめた「オーバーツーリズムの未然防止・抑制に向けた対策パッケージ」に京都市の要望に応じて「鉄道駅改良への支援」「交通結節点の整備等によるまちづくりへの支援」が盛り込まれていることを受けて、最大限の支援を要請する。準備工事には24年度に着手する。

 同日は中京区の市役所で共同記者会見が行われ、財剛啓同社理事・近畿統括本部副本部長・京滋支社長、門川大作市長が出席。

 財支社長は「京都駅をより円滑にご利用いただけるようにするとともに、駅西側ににぎわいと交流をつくり、市の発展に貢献したい」、門川市長は「混雑緩和や動線の改善により、市民、ビジネス、学生、観光客の皆さまの満足度が高められると考えている」と述べた。

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