日本鉄道施設協会 「2023年度(第38回)総合技術講演会」
日本鉄道施設協会は10月25、26日の2日間、東京・池袋のホテルメトロポリタンで「2023年度(第38回)総合技術講演会」(交通新聞社後援)を開催した。新型コロナウイルスの感染法上の取り扱い5類移行に伴い、2年連続でのリアル開催。また、講演会終了後の懇親会を4年ぶりに実施し、会員相互の情報交換、交流促進の機会を復活した。協会会員を対象に、発表の様子は協会ホームページで公開している(30日まで)。
25日に「保線部門」13件、26日に「調査・計画部門」7件、「建造物検査部門」9件、「土木工事施工部門」13件が発表され、JRグループ各社、鉄道建設・運輸施設整備支援機構、民鉄各社の専門家が審査に当たった。
審査結果と「最優秀賞」「交通新聞社賞」の論文要旨は次の通り(敬称略。所属は論文発表時)。
【保線部門】
◇最優秀賞
「軌道検測車データを用いた新たな線形復元手法の検討」篠原良・吉田美紀(JR東日本)
◇交通新聞社賞
「9#SC分岐器改良F形ガードの開発」爲本泰平(JR東海)
◇優秀賞
「動的挙動を考慮した無道床橋りょうのアオリ解消」垣尾勇樹(JR東海)▽「分岐器ポイント部における不転換防止に向けた検証」福井崚介(JR西日本)▽「トンネル内における効率的な腐食レール管理手法の提案」宮下喬弥(JR九州)
◇審査員特別賞
「東京メトロにおけるコンクリート道床改良工事に伴う技術的検証」久保田聡一(東京地下鉄)
◇奨励賞
「営業列車搭載型軌道検測装置の導入」高橋晴信(近畿日本鉄道)▽「気象データを用いた除雪体制の検討」池田真太郎(JR東日本)▽「接着絶縁レール交換基準の検討」野澤一矢(JR北海道)▽「Power Platformによるマルタイ計画業務のDX」佐藤優記(JR西日本)▽「著大平面性狂いの抑制を目的とした軌道管理手法の検討」宮本涼平(JR四国)▽「軌道材料モニタリングデータを活用したレール表面傷管理の検討」川邊一之(JR東日本)▽「名古屋貨物ターミナル駅におけるゴムパネルを使用した線間舗装の導入」飯岡大和(JR貨物)
【調査・計画部門】
◇最優秀賞
「自治体と鉄道事業者が一体となった連続立体交差化計画変更案の策定~仮線方式から別線方式への見直しによる事業の推進~」杉山涼亮(JR東日本)
◇交通新聞社賞
「小田急小田原線代々木八幡駅改良工事」宗村諒(小田急電鉄)
◇審査員特別賞
「東海道本線大谷川橋りょうほか改築における配線及び橋りょう構造計画」野田太門(JR東海)
◇奨励賞
「『2025年大阪・関西万博』に向けた取り組み~万博アクセス輸送~」内田康平(JR西日本)▽「青森車両センター機能移転整備~輸送体系の変化を踏まえた整備計画~」松谷和輝(JR東日本)▽「『鉄道災害調査隊』を創設~大井川鐵道の被災支援活動~」伊藤翔太(鉄道・運輸機構)▽「札幌駅構内における新幹線工事~東西コンコースの旅客流動計画~」近藤明衛(JR北海道)
【建造物検査部門】
◇最優秀賞
「上下線連結構が主部材に及ぼす影響検討」宇佐美龍一(JR東海)
◇交通新聞社賞
「鉄道沿線に位置する大規模岩盤斜面の維持管理」滝澤和慶(JR東日本)
◇優秀賞
「RC覆工トンネルの維持管理に関する課題と対策」横山直哉(JR西日本)
◇審査員特別賞
「2022年8月豪雨に伴う河川橋りょう洗掘被害と復旧」安田祐輔(JR東日本)
◇奨励賞
「縁端不足が生じているIビーム橋りょうの健全度判定方法」安田裕騎(JR四国)▽「海岸沿いのシラス斜面の災害復旧と今後の維持管理」田中達也(JR九州)▽「被災渓流に設置したしがら柵の対策効果に関する検証」森岡達也(JR西日本)▽「トンネル変状箇所におけるポリウレア樹脂吹付工法の適用検討」松原史憲(JR東海)▽「急曲線に位置する鋼橋の延命化対策と効果検証~支承部に繰り返し発生した変状との闘い~」山田航平(JR北海道)
【土木工事施工部門】
◇最優秀賞
「大阪駅(うめきたエリア)開業に向けた東海道線支線直下切換工事~東海道本線交差及び大阪環状線近接下での工事桁撤去と幹線道路の踏切低下~」田中佑介(JR西日本)
◇交通新聞社賞
「大ターミナル横浜における経年90年超のこ線人道橋撤去~JR6線を跨ぎ、かつ上下を架線に挟まれた狭隘空間における施工~」宇髙玲衣(JR東日本)
◇優秀賞
「クレーン基礎の省力化・環境負荷低減に向けた取組み―ジオセルを用いたクレーン基礎―」石原匠(JR東海)▽「作業時間確保を目的とした高所作業車の導入―新幹線こ線橋補修・補強―」良川一斗(JR東海)▽「コンクリート道床軌道の有道床化に関する施工計画の最適化」森真太朗(JR西日本)
◇審査員特別賞
「SENS掘進中に出現した巨大な岩塊群の撤去―北海道新幹線、羊蹄トンネル(比羅夫)他工区―」生越亮(鉄道・運輸機構)
◇奨励賞
「建築限界の確保が困難なブロック積みトンネルの変状対策の検討と施工」堀内樹(JR東日本)▽「脈状地盤改良工法による液状化対策の施工」大谷一将(JR四国)▽「大村線 郡川橋りょう改良工事におけるPC下路桁の設計・施工」吉良秀平(JR九州)「京葉線幕張豊砂駅新設工事―上下線に高低差のある特殊ホーム構造の設計・施工―」阿部麦斗(JR東日本)▽「阪急京都線・千里線淡路駅付近連続立体交差事業におけるJRおおさか東線および阪急京都線直上での長大2層トラス桁の架設」五貫慎(阪急電鉄)▽「エレクションガーダーを用いた桁取替工法の標準化」甲本雄太郎(JR西日本)▽「新潟駅全線高架化~日本海拠点都市における連続立体交差事業~」吉川康高(JR東日本)
■吉田美紀(吉=土口)
検索キーワード:JR西日本
1,519件見つかりました。
541〜560件を表示
-
2024.06.17 その他業種分類 記録・調査・統計
月間日誌 24年5月
【国土交通省関係】 鉄道建設・運輸施設整備支援機構が北海道新幹線新函館北斗―札幌間の2030年度末完成・開業の目標達成が極めて困難であると国土交通省に報告(8
-
2024.06.17 政府・省庁・鉄道運輸機構 インタビュー・会見
記者会見 斉藤鉄夫 国土交通大臣
JR東海、JR西日本が13日にそれぞれ2025年1月、27年以降の「ドクターイエロー」引退を発表したことについて―― 端的に申し上げて非常に寂しい思いだ。
-
2024.06.17 JR西日本 予定・計画・施策
JR西日本 すさみ町の納税返礼品に「周参見駅1日駅長体験」
JR西日本は、和歌山県すさみ町の「ふるさと納税」返礼品として「周参見駅1日駅長体験」を設定した。
-
2024.06.17 JR東海 予定・計画・施策
JR東海 「N700S」17編成追加投入 26~28年度
JR東海は14日、東海道新幹線で投入を進める「N700S」について、2026年度から28年度にかけて3次車となる17編成を追加すると発表した。
-
2024.06.14 JR西日本 人事異動・組織変更
JR西日本中国統括本部 「海田市統括駅」発足 海田市管理駅と呉管理駅を統合
持続可能な駅の体制構築 JR西日本中国統括本部は1日付で、海田市管理駅と呉管理駅を統合し「海田市統括駅」を発足した。同本部内で初の統括駅。
-
2024.06.14 その他業種分類 記録・調査・統計
週間予定表 24年6月15~21日
【6月15日(土)】 【16日(日)】 【17日(月)】◇スルッとKANSAI協議会が「スルッとQRtto(クルット)」サービス開始 【18日(火)】◇国土交
-
2024.06.14 JR共通(グループ) 予定・計画・施策
東海道・山陽新幹線「ドクターイエロー」25年1月以降、順次引退
JR東海とJR西日本は13日、新幹線電気軌道総合試験車923形0番代「ドクターイエロー」の検測走行を終了すると発表した。
-
2024.06.14 JR西日本 予定・計画・施策
JR西日本 加古川線でも 乗務員が車いす利用者の乗降介助
JR西日本は7月1日から、加古川線の一部駅で車いす利用者の乗降を乗務員が支援する。駅係員不在の駅でもスムーズな列車乗降につなげる。
-
2024.06.13 JR西日本 予定・計画・施策
JR西日本 能登・七尾の地域産品を販売 第4弾
JR西日本、ジェイアールサービスネット金沢、七尾商工会議所の3者は15、16日の2日間、JR金沢駅コンコース「おみやげ処金沢」前で能登・七尾の地域産品を販売す
-
2024.06.13 JR西日本 予定・計画・施策
JR西日本 奥出雲・奥日野連絡タクシー「たったら~号」を運行
JR西日本は、木次線利活用推進協議会と鳥取県日南町と連携して、7月から奥出雲・奥日野連絡タクシー「たったら~号」を運行する。
-
2024.06.12 運輸関連団体 会合・催事
日本鉄道技術協会 24年度定時社員総会など開催
日本鉄道技術協会(JREA)は6日、東京都千代田区の学士会館で2024年度定時社員総会、理事会、表彰式、特別講演会などを開催した。
-
-