「2023年度(第41回)IT賞」 JR東日本、JR西日本、JRシステムが受賞
企業情報化協会はこのほど、「2023年度(第41回)IT賞」の受賞企業を発表し、JR東日本が「IT最優秀賞(顧客・事業機能領域)」、JR西日本・JR西日本ITソリューションズが「IT賞(マネジメント領域)」、JRシステムが「IT賞(顧客・事業機能領域)」を受賞した。
JR東日本の受賞件名は「次世代の交通案内サービス 遅れ情報を反映させた〝リアルタイム経路検索〟の実現」。
同社は、運行管理システムから取得したリアルタイムな列車ごとの遅れデータと経路検索機能を連携させ、「リアルタイム経路検索」を可能にした。鉄道・バス・航空事業者20社以上とリアルタイムデータを連携し、事業者を横断した同経路検索を提供。さらに、持続可能なデータ連携のために「リアルタイムデータ連携基盤」を構築し、基盤の運営コストとデータの価値を経路検索サービス提供者から還元してもらうスキームを構築した。
JR西日本・JR西日本ITソリューションズの受賞件名は「未来を動かす JR西日本グループデジタル戦略を加速するDX基盤整備」。
JR西日本グループの持つ多様なサービスをデジタル上でも提供すべく20年11月にグループデジタル戦略を策定し、中期経営計画の区切りとなる23年春を目標としてさまざまなDX(デジタルトランスフォーメーション)の礎となる大規模な基盤整備プロジェクトを大きなトラブルなく完遂したことが評価された。
JRシステムの受賞件名は「アシストマルス AIを活用したきっぷ販売機能によるお客さまサービスの向上とオペレータの業務効率化」。同社では「アシストマルス端末」(話せる券売機)において、AI(人工知能)を活用してバーチャル駅員との会話によりきっぷを販売する機能を開発した。乗車券や料金券などはAIが発券まで対応し、割引きっぷの購入など証明書の確認が必要な場合は、コールセンターのオペレーターを呼び出して接客を引き継ぐ。これにより、少人数のオペレーターで多くの利用者の接客が可能となった。
運輸関係ではこのほか、日本航空「国内線運賃刷新ならびに最新デジタルトランスフォーメーション基盤の構築(RIBBONプロジェクト)」が「IT賞(顧客・事業機能領域)」を受賞している。
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