JR西日本 鳥取うみなみサイクルトレイン 運行開始
JR西日本は13日、山陰線鳥取―米子間の一部定期列車で、自転車をそのまま車内に持ち込める「鳥取うみなみサイクルトレイン」の運行を開始した。鳥取県との連携事業で、対象列車は12月8日までの土曜日・休日(一部を除く)の1往復。同区間はサイクリングコースの「鳥取うみなみロード」と並走する。自転車と列車を組み合わせ、サイクルツーリズムを通じて同県内への観光誘客を図る。
ダイヤは、下り鳥取発8時5分、米子着10時44分と、上り米子発15時59分、鳥取着18時30分。乗車可能駅は、鳥取、松崎、御来屋、米子の4駅、降車可能駅は同区間の鳥取大学前、倉吉、東山公園を除く21駅。
各車両内では、運賃箱の横に設けられたサイクル専用スペースに、安全ベルトで自転車と手すりを固定する。車両の構造上、車内での移動が困難なため、予約した乗車位置から最も近いドアから乗車する必要がある。
完全予約制で、予約は同社観光ナビ「tabiwa by WESTER」から行う。料金は1人1台500円(乗車券別)。安全ベルトと記念ミニタオル付き。
運行開始に先立ち、12日に鳥取駅3番のりばで運行開始セレモニーが行われ、JR西日本の金岡裕之理事・中国統括本部副本部長・同本部山陰支社長、小川修司駅長、平井伸治鳥取県知事、自転車系ユーチューバーのおおやようこさんらが出席。
金岡支社長は「今回の取り組みは、サイクルツーリズムにとどまらず、鳥取県の観光振興、さらには地域の発展に貢献できると思う。利用状況を見ながら、広げていけるものであれば広げていきたい」とあいさつ。平井知事は「健脚の方は簡単に走行できるかもしれないが、途中でスキップしたいなどのニーズもある。安心の仕掛けとして、鉄道が皆さんを温かく迎えてくれるシステムが出来上がった。ぜひ山陰のうみなみの旅を楽しんでもらえれば」と述べた。続いてテープカットを実施し、小川駅長と平井知事の出発合図で列車を送り出した。
同県は、サイクリストの〝聖地化〟と、国土交通省から鳥取うみなみロードのナショナルサイクルルート(NCR)指定を受けることを目指している。
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