九州MaaS協議会 九州全域が対象「九州MaaS」サービス開始
九州7県や各県の交通事業者などが参画する九州MaaS協議会は1日、九州全域が対象となる次世代移動サービス「九州MaaS(マース)」を開始した。これにより複数の県や事業者をまたぐ連携が可能となり、官民一体で利便性の高い持続可能な九州のボーダレスな地域交通ネットワークの構築を目指す。
同協議会は、九州地域戦略会議で採択された「九州MaaSグランドデザイン」を基に、その実現に向けてMaaS事業の円滑な実行を図ることを目的に、今年4月に設立。現在、7県や鉄道、バス、航空、船舶、旅行などの事業者をはじめ96社局・団体が加盟している。
九州MaaSは、既に各県でサービス展開しているスマートフォン向けMaaSアプリ「my route」を活用。従来のマルチモーダルに対応したルート検索やおでかけ情報の提供はもとより、デジタルチケットでは複数の県や事業者をまたぐ商品造成が可能となった。
1日のサービス開始に合わせて、新たにデジタルチケット17券種が発売され、このうち県またぎチケットは6券種、事業者またぎは7券種。同アプリの九州内のデジタルチケット取り扱い数は合計約100券種に上る。
新チケットのうち、西日本鉄道とやまさ海運が発売する「島原連絡乗車券」は、西鉄天神大牟田線(福岡〈天神〉―大牟田間)と西鉄バス(大牟田駅西口―三池港)の片道乗車券、高速船三池島原ライン(三池港―島原港)の片道乗船券がセットで、複数の県、事業者、モードをまたぐ。
今後も随時新たなデジタルチケットを発売するほか、九州周遊を目的に長期滞在が見込まれるインバウンド客向けに「ALL KYUSHU PASS」を9月1日に発売する予定。九州全域のバス・一部船舶とJR九州線の各フリーパス3日分がセットで、大人3万7000円、子ども2万4500円(予定)。
サービス開始前日の7月31日には、JR博多駅博多口広場で記念イベントが行われ、会員24社局・団体計約50人が参加。告知チラシやノベルティーを詰めた2000袋を通行人に配布して九州MaaSをPRした。
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