国交省 第3回「鉄道における自動運転の導入・普及に関する連絡会」
香椎線GOA2・5に試乗
国土交通省は8月27日、第3回「鉄道における自動運転の導入・普及に関する連絡会」を福岡県内で開催した。連絡会は各鉄道事業者における自動運転の導入状況などを関係者で共有し、取り組みを促進することが目的。今回は自動運転導入線区の現地調査として、3月にJR九州が香椎線(西戸崎―宇美間)でスタートした「GOA2・5自動運転」の試乗や意見交換を行った。
GOA2・5自動運転は、運転士以外の係員が前頭乗務し、異常を確認した場合に緊急停止操作、緊急時の避難誘導、ドア扱いなどを行う。同区間は25・4㌔に全16駅、踏切47カ所があり、踏切のある一般路線における自動運転導入は日本初。
この日の試乗には同省、鉄道事業者、関係団体から17人が参加。自動列車運転装置を搭載した819系「DENCHA(デンチャ)」2両編成を使用し、同線香椎―宇美間を1往復運転。車内ではJR九州の担当者が、モニター画面に映し出される速度の波形などを示しながらシステム機能を説明した。
参加者のうち、昨年8月からGOA2・5自動運転の走行試験に取り組む南海電気鉄道の担当者は「指令から係員への指示の出し方など検討しきれていない部分について、実務でどのようにやっているかを知りたい」と話していた。
現地で報道対応した同省鉄道局の中野智行技術企画課長は「自動運転の仕組みや安全安定輸送の取り組みを関係者と一緒に直接見聞きすることができ、とてもよい情報共有になったと思う。今後GOA2・5が全国に広がってこそ実績の深さが増してくるので、自動運転の普及に向けて頑張りたい」と述べた。
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