JR九州など 指宿枕崎線指宿―枕崎間 将来の在り方に関する検討会議の初会合
JR九州と鹿児島県などは19日、利用者の減少が続く指宿枕崎線指宿―枕崎間について、将来の在り方に関する検討会議の初会合を鹿児島市内で開いた。存廃議論を前提とせず、同線を活用した住みたくなる地域づくりなど幅広い議論を行うことを確認した。
同線区を巡っては、昨年11月に同社の古宮洋二社長の「将来の在り方について地域と一緒に未来志向で議論したい」旨の発言を機に、これまで関係各所の担当者による勉強会を月1回のペースで実施してきた。
今回、交通政策基本法や「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」の趣旨を踏まえ、同線区の将来の在り方について議論する場として検討会議を設置した。
会合には同社と同県、指宿市、南九州市、枕崎市の沿線3市、国土交通省九州運輸局の関係者が出席。冒頭のみ公開され、会議の会長を務める県交通政策課の鈴木圭祐課長が「将来の沿線人口や地域の取り組みなどを踏まえ、今後を見据えた自由な議論を行っていく」とあいさつ。
検討会議の規約などの報告・確認に続いて、JR九州総合企画本部地域戦略部の堀江秀理担当部長が同線沿線の現状を説明。呉工業高等専門学校環境都市工学分野の神田佑亮教授が、専門家の視点から沿線人口減少による問題点や論点を紹介した。
同社によると、指宿―枕崎間は2023年度の1㌔当たりの平均通過人員は1日222人で、会社発足当初の1987年度と比べて76%減少している。
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