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JR九州など 空飛ぶクルマ 九州エリア運航に向け連携協定

2024.07.08
㊤鉄道と空飛ぶクルマの連携イメージ(JR九州・SkyDrive提供)㊦フォトセッションを行う古宮社長(左)と福澤CEO

 JR九州と、「空飛ぶクルマ」の開発などを手掛けるSkyDrive(スカイドライブ、愛知県豊田市)は4日、空飛ぶクルマの九州エリアでの運航に向けて連携協定を締結した。まちづくりや沿線観光地への誘客などの視点から、事業化の可能性を検討する。

 空飛ぶクルマは、次世代の空の移動手段として各国で開発が進んでいる。スカイドライブが開発した機体は、電動の3人乗り(操縦士を含む)で垂直離着陸ができ、航続距離15~40㌔。小型軽量で離着陸場所を確保しやすいなどの特徴があり、将来の遠隔操縦・自動運転も視野に入れている。来年4月開幕の大阪・関西万博では、乗客なしのデモ運航を予定する。

 今回の連携では、▽展開地域▽ビジネスモデル▽オペレーションの概要▽ビジネスモデルにおける各当事者の役割▽想定される需要と収益予測――を中心に検討。JR九州が持つ鉄道駅や商業施設などを活用した運航ルート開設を目指す。具体的なルートや運航開始時期は未定。

 同日は東京都内で共同会見が行われ、古宮洋二JR九州社長と福澤知浩スカイドライブCEOが出席。福澤CEOは鉄道会社との連携について、「移動とまちづくり、観光を手掛けており、社会受容性の観点からも一番組みたい相手」と説明。「九州はポテンシャルの大きなエリアであり、JR九州と共に快適で日常的な空の旅を実現したい」と述べた。

 古宮社長は「空飛ぶクルマは、鉄道とも船とも違う全く新しい乗り物であり、観光、ビジネス、物流、離島からの通勤通学などいろいろな可能性がある。どんなことができるのか、制約なく考えていきたい。空という鉄道や船とは異なる角度から九州を見られるのも大きな財産になる」と期待を表明した。

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