交通新聞社 電子版

墨滴 8月2日付

2024.08.02

 JR九州初のBRT(バス高速輸送システム)で運行する日田彦山線BRTひこぼしライン(添田―日田間)が、28日に開業1周年を迎える。日常使いや観光利用で1日平均約300人が乗車しており、年間を通じて堅調をキープしている▼ひこぼしラインといえば、沿線の景色をテーマにしたカラフルなバス車両が印象的だ。豊かな緑の中を走る姿は、豪雨災害から鉄道復旧を断念し、バス転換した路線という負のイメージを払拭するには十分で、見て乗ってワクワクを感じさせる▼デザインもさることながら、地域の利便性を追求した駅(バス停)設置やダイヤ設定が奏功し、通学や買い物などのお出掛けに寄与している。とりわけ日田方面への通学利用が多く、当初の小型EV(電気)バスから中型ディーゼルバスを追加投入して輸送力を強化したほどだ▼春や秋の行楽シーズンには、登山や自然散策を楽しむレジャー客が大勢訪れ、定期便では乗り切れずに続行便を出すケースも少なくないという。沿線地域の酒蔵や窯元を巡る需要もあり、この時期はピークを迎える▼同社は28日から、1周年を祝う「Happy BiRThday プロジェクト」をスタートさせる。同日は初めてEVバス3台が続行する「未来へつなぐ。ひこぼし1周年号」が添田から日田まで運行し、沿線に彩りを振りまく。その姿をしっかり伝えたい。

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