交通新聞社 電子版

墨滴 11月21日付

2023.11.21

 九州初のBRT(バス高速輸送システム)として、8月28日に開業したJR九州の日田彦山線BRTひこぼしライン(添田―日田間)。10月以降の利用者数は1日平均350人と、沿線で紅葉を楽しむ行楽客らも後押しし、好調に推移している▼運行を担うJR九州バスによると、域外からの利用者が全体の約6割を占めるという。定員25人の小型電気(EV)バスが主流のため、特に行楽日和の週末は続行便を出すケースが多く、団体客からの急な利用の申し出もあるそうで、うれしい悲鳴が続く▼一方の日常使いでは、朝夕に光岡―日田間で高校や市役所を巡る迂回ルートを設けているが、期待した利用には及ばないとか。ただ、沿線では通学の利便性から進学先の決め手になっているといい、来年度以降の増加が見込めそうだ▼ところで同ラインでは今月28日から水素燃料電池バス(FCバス)の実証運転が始まり、2025年春まで毎週火・木・日曜日に添田―日田間を1往復する。関係者によると、乗り心地は抜群で運転操作もしやすいという▼都市部で活躍するFCバスが、勾配のある山間部で路線バスとして走るのは全国初。水素の充填(じゅうてん)は添田駅から約40㌔離れた水素ステーションまで往復する必要があるが、今回の検証で有用性が確認されれば、FCバスの導入エリア拡大、水素ステーションの普及も期待される。

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