交通新聞社 電子版

特集 JR九州「オフろう!」キャンペーン

2024.04.24
博多華丸・大吉さんを起用したメインビジュアル(JR九州提供)

 DC効果を最大化 

 福岡・大分へ継続誘客

 「まち歩き」で「オフろう!」

 キャンペーンタレント 博多華丸・大吉 さん 起用

 周遊観光

 フリーきっぷやスタンプラリーで

 JR九州は今月から6カ月間にわたり、福岡・大分エリアへの送客キャンペーン「オフろう!」を展開している。4~6月のJRグループ6社などが主催する大型観光キャンペーン「福岡・大分デスティネーションキャンペーン」(福岡・大分DC)の効果を最大化するとともに、DC以降も継続して両県を訪れてもらう。同社おすすめの観光エリアや旅の楽しみ方を紹介する。(松尾 恭明記者)

 

 大分で感動「オー」

 大分の思わず「オー」と言ってしまうスポットや、福岡の「フー」と言わずにはいられないグルメなどを、まち歩きしながら楽しむのが「オフろう!」のコンセプト。大分県の別府、由布院エリア、福岡県の博多、太宰府エリアにフォーカスし、その土地ならではの魅力と楽しみを提案している。

 キャンペーンタレントに福岡・大分DCポスターと同じお笑いコンビの博多華丸・大吉さんを起用し、DCとの関連性を持たせて両県への旅を訴求。フォーカスエリア以外の地域はフリーきっぷ発売やスタンプラリー開催により、JRを利用した周遊観光を促している。

 

 別府エリア

 国内有数の温泉地は言うまでもないが、湯けむりのまち・別府に注目が集まるもう一つのテーマが「アート」。別府市では2025年までに市内8カ所にアート作品を展示するプロジェクト「ALTERNATIVE―STATE(オルタナティブ・ステート)」が進行中だ。

 現在3カ所が公開され、中でも目を引くのが日豊線別府駅東口から徒歩数分の駅前本町交差点付近から見える色鮮やかな花柄の壁画。「温泉花束」と題されたこの作品は、台湾などで活躍する現代美術家・マイケル・リンさんが浴衣の花柄をモチーフに、地元の若手アーティストや学生らとともに制作した。

 周辺には築100年を超える長屋をリノベーションした雑貨店「SELECT BEPPU」があり、別府ゆかりのアーティスト作品などを販売。同駅西口からはビル壁面に描かれた芸術家・岡本太郎さん(故人)の作品を見ることができるなど、さまざまなアートを探しながら散策が楽しめる。

 由布院エリア

 由布院と言えば、さまざまなショップが並ぶ目抜き通り「湯の坪街道」が有名だが、キャンペーンでは玄関口の久大線由布院駅の南側から大分川沿いの遊歩道を散策するルートを提案している。

 にぎやかな湯の坪街道とは打って変わり、自然に包まれたのどかな風景の中を歩くのが、ここのだいご味。遊歩道の「城橋」から参宮通りに入り、その先の田園通り一帯は建物が一切なく、田園の向こうにシンボルの由布岳が望める。初夏にはその姿が水田に映る〝逆さ由布〟が見どころとなる。

 中心街からやや離れた名所の「宇奈岐日女神社」「佛山寺」などを約60分かけて巡る観光辻馬車は今春50周年を迎え、馬車がリニューアルされた。パカパカと蹄(ひづめ)の音を聞きながら、ゆっくりと流れる景色をのんびり楽しむのもいい。」

 

 福岡の食に「フー」

 博多エリア

 オフィスビルが立ち並ぶ博多駅周辺から大博通り、川端地区にかけて、寺社仏閣や史跡が数多く残る旧市街が広がる。シンボルの「博多千年門」や「博多祇園山笠」発祥の地とされる「承天寺」、高さ約10・8㍍の日本最大級の木造座像「福岡大仏」を安置した「東長寺」など見どころ満載だ。

 山笠でおなじみの博多の総鎮守「櫛田神社」には、高さ約13㍍の飾り山笠が常設され、祭りの雰囲気を味わえる。神社近くの「博多町家 ふるさと館」では伝統工芸・博多織の実演も見学可能。130店舗以上が軒を連ねるアーケード「川端通商店街」を歩くのも楽しい。

 福岡のまちを代表するグルメスポットと言えば、やっぱり屋台。日暮れから中洲・天神・長浜の3エリアを中心に合わせて100軒以上が営業を始める。定番のラーメンやおでん、焼き鳥以外に、最近では中華やフレンチ、カフェなどが続々登場している。

 

 太宰府エリア

 〝学問・芸術の神様〟として全国に知られる太宰府天満宮では、26年完成に向けて本殿の「令和の大改修」が進行中。この間限定で昨春誕生した巨大な屋根に木々や草花を植栽した仮殿が、国内外からの観光客の目を喜ばせている。

 内装の一部はファッションブランド「Mame Kurogouchi」が担当し、周辺に流れる音響は人気音楽バンド・サカナクションの山口一郎さんが率いるNFの監修。芸術の神様にふさわしい、一流アーティストによって形作られている。

 また、「境内美術館」として境内の各所にひっそりと現代アートが展示され、観光案内所で配布するリーフレットを手に巡る楽しみ方も。

 その一つ、「浮殿」内に設置された数多くの金属部品からなる球体のタイトルは「本当にキラキラするけれど何の意味もないもの」(ライアン・ガンダー作)。全10作品が不思議な世界観へといざなう。

 

 ■デジタルスタンプラリー&フリーきっぷ■

 デジタルスタンプラリーは、福岡、大分両県内の主な観光施設やJR九州の駅など計65カ所を対象に開催。各箇所の専用ポスターなどに記されたQRコードを手持ちのスマートフォンで読み取るとスタンプを獲得できる。20スタンプ以上を集めると、抽選で賞品が当たる。9月30日まで。

 両県の在来線が3日間乗り放題のお得なフリーきっぷ「福岡・大分DC&オフろう!きっぷ」は、乗車7日前まで購入でき普通車指定席を3回まで利用可能。DC期間中は大人8000円(子ども・同一行程に限り、2000円)、7~9月は同1万円(2500円)。

 日田彦山線BRTひこぼしライン(添田―日田間)全線が1日乗り放題の「1DAY満喫フリーチケット」は、沿線地域の店舗・施設66カ所で使える特典クーポン付き。860円(430円)。

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