交通新聞社 電子版

墨滴 11月13日付

2018.11.13

 咳(せき)をしても一人――と詠んだのは自由律の俳人として知られる尾崎放哉。晩年を過ごした瀬戸内の小豆島にある小さな庵(いおり)の中、他の人のいない空間に咳の音だけが響く――そんな孤独感が伝わってくる▼先月、気温差のせいか咳が続いた。その時に困った場所の一つが通勤電車だ。