JR東日本 脱炭素・生物多様性に関する取り組みを推進
新幹線主要区間別 CO2排出量開示
JR東日本は9日、脱炭素社会と生物多様性の実現に向けた取り組みを一層推進し、サステナブルな社会の実現と企業価値の向上にチャレンジすると発表した。新幹線の区間別二酸化炭素(CO2)排出量の開示や、鉄道事業者で初めて登録された「TNFD Adopter」としての情報開示など、必要な情報の把握と適切な開示を積極的に進めていく。
脱炭素社会の実現に向けた取り組みでは、同社の新幹線区間の移動に伴う利用者1人当たりのCO2排出量を区間別に開示した。
輸送量当たりのCO2排出量(旅客)は、自家用自動車が132㌘人㌔、航空が124㌘人㌔、バスが90㌘人㌔、鉄道が25㌘人㌔(以上2021年度分)に対し、同社全体では13㌘人㌔、新幹線(東北、上越、北陸)は23㌘人㌔(以上22年度実績)だった。
このうち、新幹線主要区間の利用者1人当たりのCO2排出量は、東北新幹線東京―仙台間が8・3㌔、上越新幹線同―新潟間が7・8㌔、北陸新幹線同―長野間が5・2㌔など。そのほかの区間についても同社ホームページで開示している。
企業などが利用者の移動に伴うCO2排出量を算定する際に、これらの数値を活用できる。23年度実績に基づく区間別のCO2排出量は、9月発行予定の「JR東日本グループレポート」で開示する予定。
また、同社グループは昨年8月、パリ協定に基づく温室効果ガスの排出削減目標「Science Based Targets(サイエンス・ベースド・ターゲット)」(SBT)の認定取得に向け、コミットメントレターを認定機関の「SBTイニシアチブ」(英国・ロンドン)に提出。25年8月までに国際標準に準拠した温室効果ガス(GHG)排出量の削減目標策定を表明している。
この一環として、昨年11月にNTTデータ提供のGHG可視化システム「C―Turtle」を導入。GHG排出量のより正確な把握と削減を目指す。
具体的には、「スコープ3」(サプライチェーン上の排出量)について、調達した製品の購入額・数である「活動量」に、製品ごとに定められた業界の平均原単位の「排出原単位」を掛け合わせて求めていた従来の算定方法を、総排出量配分方式(企業別排出原単位方式)に一新。各サプライヤーの排出量削減努力を反映した一次データを活用することで、より正確な排出量算定が可能となる。
生物多様性の実現に向けた取り組みでは、自然資本と生物多様性に関するリスクや機会を適切に評価し、開示するための枠組みを構築する国際的イニシアチブ「自然関連財務情報開示タスクフォース」(TNFD)が昨年9月に公表した開示提言に、JR東日本が賛同を表明。今年3月には提言を採用するTNFD Adopterとして登録された。登録企業は24年または25年会計年度のいずれかで提言に基づいた開示を行う。
同社グループは、生物多様性の実現に関する取り組みとして、「ふるさとの森づくり」(群馬県中之条町など)や「鉄道林の管理」(秋田県仙北市など)、「魚道の整備」(新潟県十日町市)、「竹芝干潟を活用したイベント」(東京都港区)などの活動を展開。今後もこれらの活動を継続するとともに、TNFDの提言に沿った自然関連リスク・機会の把握に努め、9月発行予定のJR東日本グループレポートで情報開示を行う予定としている。
検索キーワード:JR東日本
3,626件見つかりました。
3121〜3140件を表示
-
-
2023.11.30 JR東日本グループ 予定・計画・施策
JR新潟シティクリエイト 佐渡の海産品 ドローンと上越新幹線で東京へ輸送
JR東日本新潟シティクリエイト(JENIC)と、ドローン運航を手掛けるAIR WINGS(東京都江戸川区)は21、22日、新潟県佐渡産の海産品をドローンと上越
-
2023.11.30 JR東日本 予定・計画・施策
JR八王子支社 「まちなか鉄道フェスat道の駅八王子滝山」
JR東日本八王子支社は12月2、3日、東京都八王子市の「道の駅八王子滝山」で「まちなか鉄道フェスat道の駅八王子滝山」を開催する。
-
2023.11.30 JR東日本 予定・計画・施策
JR秋田支社など 「あきた光のファンタジー2023」開幕
JR秋田駅から秋田の中心市街地をイルミネーションで彩る冬の風物詩「あきた光のファンタジー2023」が24日、開幕した。
-
2023.11.30 JR東日本 予定・計画・施策
JR東日本 12月から「JRE POINT ためて、つかってキャンペーン」
JR東日本は12月1日から、「JRE POINT ためて、つかってキャンペーン」を展開する。
-
2023.11.30 JR東日本 予定・計画・施策
JR東日本「エキトマチケット」 東京・多摩エリア加盟店数169店舗に
JR東日本の電子チケット「エキトマチケット」の同社八王子支社管内の東京都多摩エリアでの加盟店数が160 店舗を突破する。
-
2023.11.30 JR東日本 記録・調査・統計
JR盛岡支社 列車と熊の接触件数 大幅増加
JR東日本盛岡支社は2023年度(11月20日現在)の列車と熊の接触件数などを公表した。それによると、接触事故は前年の19件から67件に増加。
-