mottECO普及コンソーシアム 「mottECO(モッテコ)FESTA 2024」開催
JR東日本グループの日本ホテルなどでつくる「mottECO普及コンソーシアム2024」は7月29日、東京・飯田橋のホテルメトロポリタンエドモントで、食品ロス削減をテーマにしたイベント「~食べ残しをなくそう!~食品ロス削減『mottECO(モッテコ)』FESTA 2024」を開催した。
「mottECO」は、食べ残した物は持ち帰ることを目指す、環境省や農林水産省などが推奨する食品ロス削減アクション。イベントには全体で約540人が参加した。
開会に当たり、日本ホテルの里見雅行会長が「イベントを通して、食品ロス削減にどう取り組んでいくかを皆で考えるきっかけにできれば」とあいさつした。
飲食事業者らがディスカッション
パネルディスカッションには、飲食、ホテル事業者をはじめ、関係省庁や自治体の関係者、大学生らがパネリストとして登壇。mottECOの普及拡大に向け、飲食事業者へ期待する取り組みについてそれぞれの立場から考えを述べた。
飲食事業者を代表し、児玉真心SRSホールディングス経営企画部長は「mottECO導入に動いていない事業者が圧倒的。導入・運用の手間や事故発生時の責任の所在、消費者の自己責任による持ち帰りの認知・理解の向上などが課題」と現状を述べた。
鈴木学農林水産省大臣官房新事業・食品産業部外食・食文化課食品ロス・リサイクル対策室長は「農水省と環境省でガイドラインを策定中。消費者と事業者がウィンウィンの関係となるよう議論を進めている」と説いた。
mottECOを導入した滝川礼子ホテル日航つくばマーケティング部長は「宴会場で食事が残りそうならスタッフが声をかけ、残った場合は堆肥化している」と取り組みを紹介した。
中村勝宏氏が講演
また、国連食糧農業機関日本担当親善大使を務める中村勝宏日本ホテル統括名誉総料理長が「mottECO推進の意義」をテーマに講演。世界の食品ロスは、生産された食品の約40%相当の約25億㌧(21年)、日本でも約472万㌧(22年度)発生していると説明。mottECOの実施には「持ち帰る側の完全な自己責任で、提供する側との十分な理解と認識が求められる」と強調した。
会場には、食品ロス削減を意識して調理した「もったいないメニュー」の試食コーナーや、関係企業や組織の取り組みを紹介する展示ブースも設けられた。
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