JR東日本など5社共同使用 保線管理システム「RAMos+」共同使用エリア拡大
東武、相鉄が本年度以降加入
JR東日本と同社グループの日本線路技術(NSG)、小田急電鉄、東急電鉄、東京地下鉄(東京メトロ)の5社が共同で使用する国内初の保線管理システム「RAMos+(ラモスプラス)」(Railway track Advanced Monitoring operating system Plus)について、本年度以降に東武鉄道と相模鉄道を加えて共同使用エリアを順次拡大する。7社が17日に発表した。
ラモスプラスはNSGが開発・運用する。将来の生産年齢人口の減少を見据え、効率的なメンテナンス手法であるCBM(Condition Based Maintenance=状態基準保全)の推進を目指す。
営業列車の床下に搭載された線路設備モニタリング装置から、線路のゆがみやレール周辺の軌道材料の状態などのデータを高頻度で取得。線路の悪化傾向をあらかじめ高精度で把握することで、最適なタイミングでのメンテナンスにつなげる。
従来は、得たデータを各社の独立したシステムで処理していたが、ラモスプラスでは各社が同一プラットフォーム上で処理することが可能に。システム開発費の削減やメンテナンスの生産性向上につながる。
昨年6月までに、JR東日本管内の50線区と東京メトロ千代田線で運用され、その後、東京メトロと小田急電鉄、東急電鉄の各路線へ順次運用エリアを広げている。今後は、線路設備モニタリング装置を搭載した営業列車の相互乗り入れなどを活用し、相模鉄道の旅客線全線と東武鉄道の全線(押上―曳舟間を除く)を含む各社の路線に運用エリアを順次拡大していく。
また、JR東日本、小田急電鉄、東急電鉄、東京メトロの鉄道4社の参画で昨年6月に発足した線路設備モニタリングコンソーシアム「RAMOCO(ラモコ)」にも、相模鉄道と東武鉄道が新たに参加する。
同コンソーシアムは、ラモスプラスで実現する共通データプラットフォームを活用し、CBM推進に関する課題解決に協働で取り組む。両社が加わることでコンソーシアムの規模が拡大し、メンバー間でのより幅広い技術や知見の共有、データの蓄積による分析精度の向上など、メンテナンスの生産性の高まりが期待できる。
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