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東急・JR東海 「ザ・ロイヤルエクスプレス」 静岡の東海道線で11~12月に運転

2024.06.03
フォトセッションを行う丹羽社長(左)と堀江社長

 東急とJR東海は5月30日、静岡県の観光振興と地域活性化を目的に、周遊列車「THE ROYAL EXPRESS ~SHIZUOKA・FUJI CRUISE TRAIN~(ザ・ロイヤルエクスプレス 静岡・富士クルーズトレイン)」を11~12月に運行すると発表した。JR東海道線横浜駅を発着に、静岡県内の同線沿線にある三島、浜松、静岡各市などの周辺地域を巡る旅行商品として設定。横浜―熱海間の運行はJR東日本が担い、複数の鉄道事業者が協力する観光振興と地域活性化の取り組みと位置付ける。JR東海管内での豪華観光列車の運行は初めて。

 東急が運営する「THE ROYAL EXPRESS」は2017年7月にJR横浜―伊豆急下田間でデビュー。20年8月から毎年夏にJR北海道管内、今年1~3月にJR四国管内でも運行されている。今回は8両編成で自力走行する。

 旅行商品には、JR東海の静岡県での地域連携の取り組みと、東急の「THE ROYAL EXPRESS」での地域活性化のノウハウを最大限に活用。富士山の麓に広がる静岡の自然や伝統文化、山海の幸を生かした料理、もてなしの宿、音楽を地域の関係者とともにつくり上げた魅力あふれる旅として提供する。

 プランは3泊4日で、11月8日~12月16日に計6回実施。1人当たりの料金は2人1室利用で75万円から、1人1室で105万円から。1回15組30人を募集する。「THE ROYAL EXPRESS」のホームページや郵送で申し込みを受け付け、抽選販売を行う。7月18日まで。

 1日目は横浜駅を出発した後、車窓から富士山を眺めながら富士川駅へ。車内では「エルマイヨン」(伊東市)の本格フレンチを味わう。列車は折り返して三島駅へ。宿泊は沼津市の「沼津倶楽部」または伊豆市湯ケ島の「おちあいろう」から選択する。

 2日目は沼津駅からスタート。車内で昼食として「鰻処 うな正」(浜松市)の「共水うなぎ」を堪能した後は、新居町駅から専用バスで東海道の宿場町、新居町で観光を楽しむ。宿泊は「KIARAリゾート&スパ浜名湖」。

 3日目は浜松駅から静岡駅へ。車中では「サスエ前田魚店」(焼津市)の魚を使ったシェフの料理を提供する。久能山東照宮を観光(選択制)した後、「日本平ホテル」に宿泊。4日目は静岡―横浜間の車内での昼食を「羅漢」(伊豆市)の芸術的な和食で締めくくる。

 同日は静岡市のホテルアソシア静岡で会見が行われ、丹羽俊介JR東海社長、堀江正博東急社長が出席。丹羽社長は「昨年3月の東急新横浜線の開業を契機に東急との連携を深め、実現した。これまでに設定したことのないような特別ダイヤで運行する。この列車で静岡県の魅力を存分に味わっていただきたい」、堀江社長は「旅の舞台を地域の方々と共につくり上げ、静岡の素晴らしい魅力を発信していきたい。在来線の旅を通じて、静岡、日本ならではの魅力を再発見していただければ」と述べた。続いて、東急側からプラン内容の詳細が説明され、沿線自治体の観光関係者や車内の昼食を提供するシェフらが意気込みを語った。

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