JR西日本 24年3月期決算 構造改革進捗で増益
JR西日本は4月30日、2024年3月期連結決算を発表した。コロナ禍からの利用回復、インバウンド需要増、構造改革の成果などにより、3期連続の増収。各利益も増益となった。運輸収入はコロナ禍前(19年暦年比)との比較で94・0%まで回復した。期末配当は、1月31日に公表した1株当たりの配当予想62円50銭から22円増配し、84円50銭(年間142円)を予定。次期の年間配当は、4月1日を効力発生日として普通株式1株を2株に分割したため、72円を予定する。
モビリティ業は、売上高1兆373億9900万円(前期比18・7%増)、セグメント利益1144億7300万円(244・3%増)。単体の運輸収入は8405億円(21・0%増)で、内訳は新幹線4477億円(27・3%増)、在来線3928億円(14・6%増)。
運輸収入の項目別増減は、新幹線は定期4・6%増、定期外28・1%増、在来線は定期3・7%増、定期外20・7%増。在来線のうち、近畿圏は14・6%増(定期4・3%増、定期外21・3%増)、その他のエリアは14・5%増(定期1・2%増、定期外19・0%増)。
流通業は、コンビニエンスストアや土産店などが好調で、構造改革の進捗(しんちょく)も寄与し、売上高2017億4400万円(18・0%増)、セグメント利益130億7600万円(138・1%増)。
不動産業は、収益用不動産の取得・販売や海外不動産事業の強化、ショッピングセンター、ホテルの利用が堅調に推移し、売上高2349億1000万円(6・1%増)、セグメント利益406億4200万円(17・5%増)。
旅行・地域ソリューション業は、旅行需要の回復、各地域の誘客事業受託などにより、売上高2092億3500万円(26・9%増)、セグメント利益78億4600万円(29・1%増)。
その他の事業は、売上高875億4400万円(6・1%増)、セグメント利益42億3100万円(6・8%減)。
次期の業績予想は、増収を見込むものの、大阪駅周辺のまちづくりプロジェクトの先行経費などで、営業利益と経常利益は減益となる見通し。連結は売上高1兆7180億円(5・1%増)、営業利益1700億円(5・4%減)、経常利益1555億円(7・1%減)、当期純利益1000億円(1・3%増)。
単体は売上高9920億円(5・1%増)、営業利益1200億円(3・9%増)、経常利益1065億円(2・0%減)、当期純利益700億円(7・1%増)。
【JR西日本(連結)】4月30日
売上高1,635,023( 17.2)
営業利益 179,748(114.1)
経常利益 167,382(127.4)
当期純利益98,761( 11.6)
【JR西日本(単体)】4月30日
売上高944,290( 19.3)
営業利益 115,446(196.3)
経常利益 108,727(295.5)
当期純利益65,378( 10.0)
単位百万円、カッコ内増減%
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