JR東海 24年3月期決算 新在利用増で大幅増益
JR東海は4月30日、2024年3月期連結決算を発表した。コロナ禍からの回復に伴い、東海道新幹線、在来線ともに利用が増加し、3期連続の増収に。各利益も大幅な増益となった。全セグメントでも増収増益。期末配当は、昨年8月22日公表の配当予想に対して1円増配し、1株当たり15円とする(昨年10月に1株を5株に分割)。次期は増収を見込み、配当予想は中間、期末とも同額としている。
運輸業は、単体の運輸収入が増加したことから売上高1兆4083億7000万円(前期比24・2%増)、セグメント利益5596億7800万円(65・3%増)。
運輸収入は、新幹線1兆2479億円(26・5%増)、在来線948億円(13・2%増)、合計1兆3428億円(25・5%増)となり、コロナ禍前の18年度比で96・1%まで回復した。内訳は、新幹線が定期8・1%増、定期外26・8%増、在来線が定期3・6%増、定期外18・6%増。
流通業は、鉄道輸送量の回復に伴い店舗売り上げが増加して、売上高1606億4200万円(15・8%増)、セグメント利益138億1100万円(66・1%増)。
不動産業は、賃料収入の増などで、売上高832億3900万円(7・5%増)、セグメント利益202億6000万円(16・7%増)。
ホテルや旅行、広告、鉄道車両製造、建設業などのその他事業は、旅行需要の回復に伴う宿泊収入増などで、売上高2552億4100万円(2・3%増)、セグメント利益154億7100万円(54・0%増)。
営業費は、単体の物件費やグループ会社の売り上げ増に伴う売上原価の増加などにより1兆1030億円(7・5%増)。長期債務の期末残高は1036億円減少し、中央新幹線建設長期借入金3兆円を含む4兆8461億円となっている。
次期の業績予想は、足元の輸送動向などを踏まえ、引き続き利用回復が続くと想定。一方で単体の修繕費、動力費、グループ会社の人件費、外注費の増加を織り込み、各利益はほぼ前期並みを見込む。売上高1兆7400億円(1・7%増)、営業利益6080億円(0・1%増)、経常利益5450億円(0・4%減)、当期純利益3810億円(0・9%減)。
単体の業績予想は、売上高1兆4430億円(1・8%増)、営業利益5730億円(1・2%増)、経常利益5090億円(0・9%増)、当期純利益3600億円(0・3%増)。
【JR東海(連結)】4月30日
売上高1,710,407( 22.1)
営業利益607,381( 62.2)
経常利益546,946( 77.9)
当期純利益384,411( 75.2)
【JR東海(単体)】4月30日
売上高1,417,382( 24.0)
営業利益566,304( 63.5)
経常利益504,586( 80.9)
当期純利益358,766( 77.7)
単位百万円、カッコ内増減%
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