JR西日本 24年3月期第3四半期決算
構造改革進捗で大幅増益
JR西日本は1月31日、2024年3月期第3四半期連結決算を発表した。鉄道利用の回復に加えてインバウンド需要も増加し、3期連続の増収。構造改革の進捗(しんちょく)などにより、各利益も大幅な増益となった。鉄道運輸収入はコロナ禍前(19年比)92・9%まで回復。通期の業績予想と期末配当予想は、グループ全体の堅調な利用を踏まえて昨年10月31日公表の数値を上方修正した。
単体の営業費用は、安全に関する施策を着実に実施した上で、コスト構造改革の取り組みを深度化。19年度との比較で通期310億円の削減目標に対し、第3四半期で225億円(対前年度40億円減)と計画通り進捗している。
モビリティ業は売上高7273億円(前年同期比21・8%増)、セグメント利益1161億円(258・7%増)。単体の運輸収入は6328億円(24・0%増)。内訳は新幹線3365億円(31・3%増)、在来線2963億円(16・7%増)。
鉄道運輸収入の項目別増減は、新幹線が定期4・3%増、定期外32・2%増、在来線が定期3・6%増、定期外24・3%増。在来線の近畿圏は15・9%増(定期4・0%増、定期外24・1%増)、その他エリアは18・9%増(定期1・8%増、定期外25・0%増)。
流通業は、宿泊特化型ホテル「ヴィアイン」の利用が好調に推移したことなどで、売上高1483億円(22・1%増)、セグメント利益113億円(239・8%増)。
不動産業は、住宅販売の好調な推移やショッピングセンター業の回復により、売上高1562億円(13・8%増)、セグメント利益346億円(33・4%増)。
旅行・地域ソリューション業は、国内旅行需要の増加に加え、インバウンド需要が好調に推移し、売上高1441億円(42・5%増)、セグメント利益79億円(65・0%増)。その他は売上高181億円(2・0%増)、セグメント利益13億円(50・0%減)。
通期の業績予想は、売上高を上方修正する一方、城端線・氷見線鉄道事業再構築実施計画が認定された場合の拠出見込み額を特別損失として織り込んだ。
修正後の業績予想は売上高1兆6325億円(修正前比3・0%増、前期比17・0%増)、営業利益1600億円(14・3%増、90・5%増)、経常利益1460億円(16・3%増、98・3%増)、当期純利益820億円(2・5%増、7・4%減)。期末の1株当たり配当予想は、前回予想の57円50銭から62円50銭に増配。年間配当予想は115円から120円に修正した。
【JR西日本(連結)】1月31日
売上高1,194,322( 22.5)
営業利益172,446(146.4)
経常利益161,033(169.1)
四半期純利益109,888( 25.8)
単位百万円、カッコ内増減%
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