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JR西日本 10月5日デビュー 新観光列車「はなあかり」 京都鉄道博物館で報道公開

2024.09.02
㊤あす3日まで京都鉄道博物館で展示している「はなあかり」㊦スーペリアグリーン車の車内

 優雅な旅を演出

 JR西日本は8月29日、10月5日にデビューする新観光列車「はなあかり」(キハ189系、3両編成)を、京都市の京都鉄道博物館本館1階「車両のしくみ/車両工場」エリアで報道公開した。JRグループ旅客6社などが10~12月に開催する「北陸デスティネーションキャンペーン」(北陸DC)に合わせて、敦賀―城崎温泉間(小浜線、舞鶴線、京都丹後鉄道宮舞線・宮豊線、山陰線経由)を片道約5時間かけて結ぶ。

 同列車はキハ189系を改造した3両編成で、全車グリーン車、定員54人。1号車は、グリーン車よりもさらにグレードの高い「スーペリアグリーン車」とし、2人用の個室10室を設けた。

 「地域の華(はな)を列車に集めて、お客様と地域の縁を結ぶ列車」をコンセプトに、車内インテリアに日本の四季を彩る草花をモチーフとした華やかな和の色彩をあしらうなど、優雅な旅を楽しんでもらえる空間を演出している。

 外装デザインは、西日本の自然と風景になじみ、懐かしくも華やかでモダンな車体デザインに仕上げた。車体のロゴマークは、地域に光が当たり、地域が華やぐイメージとし、西日本のさまざまな地域のとっておきに「あかりを灯す」列車であること、地域を明るくする列車であることを表現している。

 スーペリアグリーン車のシートは本革を採用。高いプライベート感とともに、さまざまな姿勢でゆったりと過ごすことができる。車内各所には、天平時代から続く出雲の鉄文明・たたら製鉄を活用した「出雲たたら製鉄一輪挿し」、越前和紙を用いたフラワーアート、丹後織物を活用した丹後テキスタイルアートなど、随所に「とっておき」の逸品がちりばめられている。

 2、3号車は座席が360度回転する仕様の1+1列の座席と、ゆったりくつろげる広いボックス席を配置。2号車にはフリースペースのサロンを設け、特産品の販売やイベントなどに使用する。

 同日は落成を記念して同館で式典が行われ、岡田学JR西日本理事・マーケティング本部鉄道マーケティング部長、車両のデザイン監修を担当したイチバンセン代表取締役・デザイナーの川西康之氏らが出席。

 岡田部長は「途中駅では地元の皆さまからおもてなしをいただき、お客さまと地域を結ぶ。ぜひ一度ではなく、二度、三度と地域に訪れていただきたい」、川西氏は「車内インテリアだけでなく、地域の皆さまにお迎えいただくために、外装がより華やかに見えるようデザインした。お客さまと地域の皆さまで一期一会の対話をお楽しみいただければ」と話した。

 同館の同エリアではあす3日まで、同列車が展示されている。

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