JR西日本 イノベーション本部を組織改正 「鉄道DX部」「GX戦略室」新設
JR西日本は1日付で、イノベーション本部の組織改正を実施した。鉄道オペレーションについて、デジタル技術を活用して業務変革するとともに、システム全体の最適化を図ることを目的に「鉄道DX部」を発足。鉄道事業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推し進め、現場の業務変革や増大するシステム関連経費の抑制などを図る。併せて、社内のGX(グリーントランスフォーメーション)のさらなる推進と実行の加速に向けて「GX戦略室」を新設。環境優位性が高い鉄道において、環境面でさらなる優位性の構築を図る。
鉄道DX部は、2016年に立ち上げた鉄道運行システム室を改称。駅業務や運輸、車両、施設、電気、建設工事など各系統の現場経験者ら計14人体制に。
鉄道業務の多くはこれまでにシステム化が進んできたが、これに伴いシステム関連経費も増加の一途をたどっている。これまで同室では、既存システムを内製化したシステムに置き換えることで、年間で数千万円規模の更新費用削減を実現する「鉄道システム再設計」などで成果を上げてきた。
今回の鉄道DX部発足により、鉄道システムの全体最適化をさらに加速させるとともに、生成AI(人工知能)を活用した業務変革に取り組む。PoC(概念実証)事例の増加などが期待される。
3日の業務開始に際して、真嵜弘行同部長は「もともとの課題であるシステム更新費用の抑制に加えて、当社がお客さまに提供しているサービスをより迅速に更新し、サービス向上を図ることや、従業員の皆さんの業務変革、働き方改革につなげていきたい」と述べた。
一方、GX戦略室は、昨年6月に同本部内に立ち上げたGX戦略グループを同室として独立させた。車両開発や土木工事計画などを担う専門人財の4人体制。
同社グループは、環境長期目標「JR西日本グループ ゼロカーボン2050」で、グループ全体の二酸化炭素(CO2)排出量を30年度に13年度比で50%削減、50年に「実質ゼロ」とすることを掲げている。
同社は今年5月24日、気動車の将来的な置き換えを目指した取り組みとして、三菱電機(東京都千代田区)、トヨタ自動車(愛知県豊田市)と連携し、燃料電池車両導入に向けて車両仕様や試験内容の検討を開始したことを公表。本年度を、鉄道アセットを活用した水素利活用の拡大に向け、姫路、岡山、山口地区における実現可能性の調査などを本格化させていく年度と位置付けている。来たるべき水素社会の到来などに備え、組織体制を強化した。
千田誠同室長は「水素の利活用や燃料電池車両の開発に向けて、具体的なパートナー企業を選定してコンソーシアムを組み、いよいよ本年度から本格的に調査、検討を進めていく段階になった。『JR西日本グループ ゼロカーボン2050』の実現に向けて動きを加速化させていきたい」と話している。
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