指定席 JR西日本・中司桂一氏、堀達広氏
生成AI(人工知能)による業務変革を目指すJR西日本デジタルソリューション本部DX人財開発室
中司桂一(なかつかさ・けいいち)氏(左)
JR西日本鉄道本部イノベーション本部鉄道DX部
堀 達広(ほり・たつひろ)氏
耳目を集める生成AI。JR西日本は昨年11月、生成AIによる業務効率化と品質の向上にアイデアを募り、発案者自らつくり上げる取り組みを開始。短期集中でアイデアをブラッシュアップし、一つにまとめ上げる「アイディアソン」や、コンペ方式により、計26のテーマを発掘した。
社内の営業制度などの情報を基に、生成AIが利用者への回答を支援するアプリ「Copilot for 駅員」や、新規工事に対してのリスクを生成AIが提案してくれるアプリ「AIあるリスク提案くん」(作業前リスク提言アプリ)など、現在六つの取り組みでPoC(概念検証)を進めている。
同期入社の二人で、同社グループの生成AI利活用の取りまとめや技術指導などを担う。アイデアパーソンを支援するいわば伴走者。「『実現できないことだ』と思って諦めていたことが、まさに実現しようとする時、人はわくわくするものだと思います」と堀さん。
先人たちが築き上げてきた鉄道の技術やビジネスモデル。最先端技術の生成AIをはじめとする外部の知見や技術、トレンドを組み込むことで、同社の鉄道輸送のレベルを上げていくことを一つの使命に、業務に励んでいる。
「この取り組みを当たり前のものとするために、PDCAサイクルを量産していきます。新たなテーマがどんどん出てくるような人財教育や仕組みづくりをやっていきたいです」と中司さん。社内で新たな世界観を実現できる日に向けて、きょうもまた思いを巡らせる。(福原 潤記者)
中司氏略歴 2015年4月JR西日本入社。広島運転所などを経て21年8月から現職。広島県出身。34歳。
堀氏略歴 2015年4月JR西日本入社。奈良電車区などを経て21年6月から現職。大阪府出身。33歳。
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