JR西日本など 「新感覚XRバス WOW RIDE いこっさ!福井号」を運行開始
JR西日本と京福バス(福井市)、福井RIDEコーポレーション(同)は1日から、最先端技術で福井県の魅力を楽しめる「新感覚XRバス WOW RIDE いこっさ!福井号」の運行を開始した。福井駅から同県内の観光スポットへの二次交通の役目などを担う。車内ではXR(クロスリアリティー)技術を活用した映像コンテンツを通じて、福井の自然、文化、歴史などを体感できる。
コンテンツの総合演出は演出家・映画監督の堤幸彦氏が手掛け、車体のラッピングデザインは同県出身のデザイナー・中村サトル氏が担当。左側面には福井の名物などを散りばめ、右側面にはバスのロゴマークをデザインした。使用車両は計2台。福井を代表するXRバスになるようにそれぞれ「FUK(ふく)ちゃん」「UI(うい)ちゃん」の愛称が付けられている。
運行本数は、福井駅―福井県立恐竜博物館(片道約60分)が平日8便(4往復)、土曜日・休日と夏休み期間は12便(6往復)。同―福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館(30分)は土曜日・休日と夏休み期間に4便(2往復)。同―えちぜん鉄道あわら湯のまち駅(50分)が平日、土曜日・休日各夕方1便、あわら湯のまち駅発着周遊コース(30分)が同1便。
料金は、福井駅―恐竜博物館が大人片道3300円から、同―朝倉氏遺跡博物館は同2200円など。JR西日本の観光ナビ「tabiwa by WESTER」や「JRおでかけネット」などで販売している。
運行開始に先立ち、5月31日には福井市観光交流センターで記念式典が行われ、漆原健JR西日本常務理事・金沢支社長、飯田稔督福井RIDEコーポレーション社長(JR西日本理事・地域まちづくり本部地域共生部長)、岩本裕夫京福バス社長、来賓の杉本達治福井県知事、髙桒宏之国土交通省中部運輸局福井運輸支局長、堤氏らが出席。
漆原支社長は「世界の中でも福井にしかない、乗ること自体を目的とした新しい観光コンテンツが出来上がった。福井の旅行をより便利に楽しく、そして既存の二次アクセスとの組み合わせにより、他の交通機関の活性化にもつながるものと期待している」とあいさつ。
杉本知事は「駅から観光地まで遠いという話もある中で、JRにいろいろと相談させていただき、新感覚XRバスを走らせていただくことになった。北陸新幹線の延伸開業はゴールではなく、スタートだと申し上げてきた。これからも楽しい福井県にしていくので、ぜひ多くの方に本県に訪れていただきたい」と期待を寄せた。この後、関係者によるテープカットを実施した。
翌1日7時55分、県立恐竜博物館行きの同バスの第1便が福井駅東口バスターミナルを出発。期待に胸を膨らませた乗客たちは、恐竜に襲われるなど臨場感のある映像を体感しながら、恐竜博物館に向かった。
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