JR東日本・JR西日本 「かに食べに北陸へ。」キャンペーン 上野―金沢間に団臨 首都圏から500人送客
JR東日本が昨年11月から展開している「『かにを食べに北陸へ。』キャンペーン」の一環として、JR西日本の協力を得た北陸新幹線の団体専用臨時列車「かにを食べに北陸へ。」号(E7系12両編成)が3日、上野発で運転された。この日、終点の金沢駅ホームに降り立ったツアー客は、両社関係者の出迎えを受けた後、石川県内をはじめとする老舗温泉地などに向かった。
関係者によると、元日に発生した「令和6年能登半島地震」でツアー客の予約キャンセルが相次いだが、JR東日本びゅうツーリズム&セールス(VTS)、クラブツーリズムなど旅行各社の懸命な営業努力でこの日の催行につなげた。ツアーには、折からの被災地復旧・復興支援機運の高まりなどを受けて、最終的には家族連れ、カップルら約500人が参加した。
専用列車の乗車駅は、上野のほか大宮、高崎とし、降車駅には金沢をはじめ黒部宇奈月温泉、富山、新高岡を設定。車内ではJR東日本から「オリジナルかにフォーク」、JR西日本からは「敦賀延伸記念ボールペン」、今年10~12月に展開する「北陸デスティネーションキャンペーン」を意識した観光パンフレットが配られた。
ツアー客受け入れ先となった金沢駅では、10時31分の列車到着に合わせて新幹線改札口に日野淳一JR東日本マーケティング本部くらしづくり・地方創生部門・北陸営業センター所長らJR東日本グループ社員、JR西日本からは漆原健常務理事・金沢支社長・北陸地域統括のほか金沢駅社員らが勢ぞろい。「ようこそ北陸へ」と書かれた横断幕を手に笑顔でツアー客を出迎えた。
送客側を代表して日野所長は「いろいろなことがあったが、何が何でも絶対に実現させるという気持ちで臨んだ。ツアー催行に当たっては、JR西日本をはじめ旅行会社の関係者に感謝申し上げたい」と述べ、3月16日の北陸新幹線金沢―敦賀間延伸開業後も見据え、広域観光のさらなる活性化に向けた営業施策に取り組んでいく考えを示した。
「『かにを食べに北陸へ。』キャンペーン」は、2015年3月の北陸新幹線長野―金沢間延伸開業を機に、首都圏から冬の北陸エリアへの観光送客を目的に企画され7回目を迎えた。JR東日本では、主要駅、駅たびコンシェルジュ、首都圏の主な列車内、特設ウェブサイトで「北陸のかに」を食べに行きたくなるインパクトのあるポスターの掲出、POP装飾などの宣伝活動を展開。JR西日本の協力も得て情報発信に取り組んでいる。
3月末まで展開。旅行商品はVTS、日本旅行、JTB、クラブツーリズム、阪急交通社などの各社で発売している。
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