JR西日本イノベーションズ JR貨物の貨物列車で大阪・吹田まで銀鮭8トンを輸送トライアル
JR西日本イノベーションズは9~11日、宮城県気仙沼市―大阪府寝屋川市間(約850㌔)で、JR貨物のコンテナ列車とトラックを組み合わせて冷凍水産物を多量輸送するトライアルを実施した。トラックドライバーの時間外労働時間に上限が設定された「2024年問題」による輸送日数の増大や物流コストの上昇、二酸化炭素(CO2)排出量削減などの社会的課題の解決を図っていく。
同トライアルは、これまで出荷元から納品先までトラックのみで輸送していた区間において、貨物鉄道とトラックを組み合わせ、CO2排出量削減や輸送時間短縮などを図る試み。貨物鉄道とトラックを使った水産物の輸送、販売の取り組みは同社で初めて。
同社によると、同区間をトラックのみで輸送すると2日程度を要する。これに対して、出荷元からJR仙台貨物ターミナル駅までトラックで運び、コンテナ列車で吹田貨物ターミナル駅へ輸送した後、納品先まで再びトラックで運ぶことで、1日で輸送できるかを検証した。
9日13時30分ごろから、気仙沼市内の水産加工場で冷凍の銀ザケ切り身約8㌧(1箱約5㌔×1600箱)を10㌧トラックに積み込み、仙台貨タへ向けて輸送。17時30分ごろに同駅に到着し、東北線の2059列車に積載して23時58分に発車した。
約15時間後の10日15時14分、吹田貨タに定刻通り到着。翌11日9時ごろに、関西圏で約160店舗のスーパーマーケットを展開する「万代」の物流施設「寝屋川フローズンセンター」(寝屋川市)に運ばれた。冷凍銀ザケは同日以降、各店舗に向けて出荷され、店頭に並んだ。
JR西日本グループは17年から、地域活性化や地域共生への貢献などを目的に、鳥取県で水産物の陸上養殖事業を開始。現在では「お嬢サバ」(サバ)や「白雪ひらめ」(ヒラメ)など8魚種を生産し、スーパーマーケットや百貨店、飲食店などで販売している。JR西日本イノベーションズが持つ、陸上養殖事業を通じて得た水産物の知見を生かし、水産物の大量輸送にかかる諸問題の解決に貢献していく。
同社の石川裕章プロデューサーは「(中小事業者など)まとまった数量を仕入れて輸送することが難しく、輸送コスト面で同じような悩みを抱えている複数の取引先の荷物をまとめて、共同配送で積載効率を高め、運賃のコスト低減につなげていきたい」と話している。
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