JR西日本 N700Sを追加投入、N700系8両編成化へ改造
JR西日本の長谷川一明社長は14日の定例会見で、山陽新幹線の安全性・快適性の向上の取り組みとして、2024年度から26年度にかけて東海道・山陽新幹線のN700S(16両編成)を4編成追加投入するとともに、従来「のぞみ」として運用していたN700系(16両編成)を8両編成化する改造工事を実施すると発表した。
短編成化工事では、同社の車両改造技術・ノウハウを用いることで、若手社員への技術継承とさらなる技術レベルの向上を図るほか、新たに8両編成車両を購入する場合と比べて50億円以上のコスト削減を見込んでいる。
N700Sは、ATCとブレーキシステムの改良により、地震時のブレーキ距離をN700系から5%短縮。状態監視機能の強化やバッテリー自走システムの搭載で、安全性や異常時対応力がアップ。一部車両へのフルアクティブ制振制御装置の搭載、全席へのモバイル用コンセントの設置などで快適性の向上が図られている。
現在、同社ではN700Sを4編成保有しており、今回の追加投入で8編成に増える。主に東海道・山陽新幹線直通の「のぞみ」で運用する予定。
N700系の8両編成化改造工事は、24年度から26年度にかけて博多総合車両所で実施し、500系6編成(1編成8両)のうち4編成を置き換える。同社による新幹線車両の改造工事は15年ぶり。
改造車両は、N700Sの一部機能を反映させたN700系となっているため、地震時のブレーキ距離の短縮、大容量のデータ通信の実現により詳細な機器データの取得・分析が可能となるなど、安全性・安定性が向上する。1編成当たりの車いすスペース設置数は4席に増やす。
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