JR東日本 「新幹線オフィス」11月22日から東北、北陸、上越新幹線で運用
土休日など除く8号車
JR東日本の深澤祐二社長は5日の定例会見で、車内でウェブ会議や通話が可能な「新幹線オフィス車両」について、11月22日から東北、北陸、上越の各新幹線で運用を開始すると発表した。土曜日・休日と年末年始などの多客期を除き、全列車・全区間の8号車で実施する。
同社では、今年2月に東北新幹線東京―新青森間で平日の1日上下計8本を対象に実証実験の第1弾を実施。6~7月には第2弾として、JR北海道と共に東北・北海道新幹線「はやぶさ」全列車の1号車を使い、平日1日当たり上下計60本と対象を拡大した。一部列車では、快適で効率的なリモートワークを実現するツールの貸し出しも行った。多様なニーズが確認できたことから、本格的にスタートする。
対象は、東北・北海道、北陸、上越新幹線の全列車、全区間の8号車(秋田新幹線「こまち」、山形新幹線「つばさ」、北陸新幹線「つるぎ」を除く)。利用列車の乗車に必要な乗車券類(タッチでGo!新幹線、新幹線eチケットを含む)を持っていれば利用可能で、追加料金は不要。座席予約はできない。一部列車ではツールを有料で貸し出す予定。
併せて、「タッチでGo!新幹線」と「新幹線eチケット」で同車両を利用した人を対象に、「JRE POINT還元キャンペーン」を展開する。乗車時にポイントを付与するほか、抽選でさらに進呈する。対象区間や利用回数、付与率などの詳細は別途発表する。
このほか、同車両の利用者を対象に、ボックス型シェアオフィス「STATION BOOTH」とベックスコーヒーショップのサブスクリプションサービスも期間限定で販売する。
会見で深澤社長は「コロナ禍で働き方が大きく変わり、出張もオンラインスタイルが増加する一方、リアルの必要性も認識されている。さらに地方への移住拡大もあり、オフィス車両のような形態があれば新幹線をより利用しやすくなる。今後、鉄道利用が元には戻らないという前提で、利用促進のための施策である」と述べた。
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