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JR九州 九州新幹線部分開業20周年記念イベント 鹿児島中央駅などで出発式

2024.03.12
㊤出発合図を行う(右から)永崎さん、中村さん、杉谷駅長㊦②〝乾杯〟で祝福する参加者と駅社員=鹿児島中央駅=

 JR九州は9日、九州新幹線部分開業(新八代―鹿児島中央間)20周年を記念して、新八代、鹿児島中央両駅でセレモニーを開催した。同日は、新幹線800系「つばめ」のデビュー20周年を祝う同社主催のイベント「つばめはたち」が沿線5駅で催され、大勢の参加者でにぎわいを見せた。

 

 同区間は、同社が初めて運行主体となる新幹線として2004年3月13日に開業。「つばめ」(800系6両編成)が最高時速260㌔で走行し、博多―鹿児島中央間の所要時間は新八代乗り換えで約2時間となり、開業前の在来線特急利用と比べ約1時間30分短縮された。

 大幅なスピードアップや同社の利用促進策により、部分開業区間の利用者数は特急比約2・3倍に増加。11年3月には博多まで全線開通し、博多―鹿児島中央間は現在最速1時間16分に。新八代―鹿児島中央間の累計利用者数は8174万人。

 鹿児島中央駅11番線ホームで行われたセレモニーには、古宮洋二社長、海老原毅執行役員・鹿児島支社長、杉谷昌紀駅長が出席。来賓として、初代鹿児島中央駅長の中村修さんと、当時の中村駅長と一緒に「つばめ」初列車に出発合図を送り、現在は北海道で舞台俳優として活躍する永崎ちひろさんが招かれた。

 初めに、古宮社長が「この20年間で利用が順調に増え、鹿児島中央駅周辺の街並みも大きく変わり、新幹線の力を実感させられる。これは地元の方々に支えていただいたおかげであり、ぜひ皆さまと20周年をお祝いしたい」とあいさつ。

 続いて、一日駅長に任命された永崎さんが「20年ぶりに呼んでいただき、とてもうれしく思います。20年前の『つばめ』と同じ現役として夢を追い続けたい」、中村さんが「新幹線を迎えるために開業前の1年間で社員と一緒に駅の清掃やあいさつに取り組んだところ、当時の駅サービスランキングでトップになり、みんなと喜んだことを今でも覚えている」と述べた。

 この後、杉谷駅長、永崎さん、中村さんの3人が並んで定刻の11時1分、臨時「つばめ380号」に出発合図を送ると、列車がゆっくりと熊本に向けて動き出した。

 一方、新八代駅12番線ホームでは、中野幹子執行役員・熊本支社長のあいさつに続いて、平田啓浩駅長と熊本県キャラクター「くまモン」の出発合図で、鹿児島中央行き臨時「つばめ383号」が発車した。

 この日、各駅で行われたイベントは、参加者と駅社員が乾杯して「つばめ」の〝二十歳〟を祝う趣向。部分開業区間1日乗り放題「つばめはたちきっぷ」の購入者は、特典のロゴ入りマフラータオルを首に巻き、改札口で迎える酒蔵の前掛け姿の駅社員とオリジナルグラスで乾杯した。

 各駅前広場にはそれぞれ地元の酒蔵が多数出店。特典のドリンク券(5枚)で好みの地酒を1杯ずつ味わうことができ、新幹線で会場を移動しながら、異なる銘柄の飲み比べを楽しんでいた。

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