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特集 交通協力会主催「2023年度 交通講演会」 「鉄道百五十年史」発刊に向けて 交通協力会会長 上野文雄

2024.02.05
上野 文雄氏

 交通協力会では、いま主要な業務として「鉄道百五十年史」の編纂事業に取り組んでおります。2017年4月に発足しました編集委員会は、委員長の原朗東京大学名誉教授のもと、各巻ごとに経営史担当と技術史担当の編集委員1人ずつを配置し、交通協力会が事務局となっているもので、編集事業開始から7年、その間新型コロナ感染症など諸々のことがありましたが、現在刊行に向けて全力を挙げて進捗を図っております。

 この事業は、国土交通省、鉄道・運輸機構、鉄道総研、JR各社、日本民営鉄道協会、日本交通協会、日本鉄道技術協会など、幅広い関係者のご協力を得て推進しており、本編5巻・資料編1巻を刊行するものです。50年前に発刊しました本編14巻、附属刊行物を含めると、全19巻もあった「日本国有鉄道百年史」に比べますとコンパクトな構成ですが、その中に国有鉄道、民営鉄道、公営鉄道を包含し、経営史と技術史の両分野に目配りしながら、グローバルな視点に立った、日本の総合鉄道史の制作を目指すものです。

 また、本事業の事業費につきましては、JR各社をはじめ多くの鉄道事業者、日本交通協会など関係する諸法人、さらには鉄道と密接に関係しながら発展してきた、多くの企業の方から多大のご寄付をいただいております。この場をお借りして、あらためて関係の皆さまのご厚情に心からお礼を申し上げます。

 一方、この交通講演会は、常に変化する環境の下で、交通事業の持続的発展の道を探るため、有識者と実務家による講演と議論の場を提供するために開催しております。今回の「鉄道史シリーズ」第8回では、従前とは別の角度からご講演いただくこととし、放送大学の原武史さまには「鉄道と天皇」、また地図研究家の今尾惠介さまには「地形図でたどる鉄道史」の演題でご講演いただきます。ご清聴いただきまして、皆さまからのご質問やご意見をお聞かせいただければ幸いです。

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