交通新聞社 電子版

墨滴 10月23日付

2023.10.23

 先週、タクシーサービスに関するある発表があった。運転席がない自動運転で、2026年初頭の開始を予定するというもの▼概要は、本田技研工業が米国・ゼネラルモーターズ(GM)などと共同開発した6人乗り専用車両を活用する。自動運転レベルは4に相当し、まず東京都心部で数十台からスタートし、その後、エリアを拡大していく。レベル4は限定地域など特定条件下で全ての運転タスクをシステムが実施する▼世界的に見ると、驚くようなことではないようだ。米国・サンフランシスコでは今年8月、終日「完全無人タクシー」が解禁された。緊急車両通過時の対応など課題はあるようだが、いつでも利用できる。また、中国でも始まっている。リスクを問わない姿勢がうかがわれ、墨滴子自身、実際乗るかと問われたらまだためらうだろう▼一方、日本では今年5月、福井県の永平寺町で、レベル4で国の許可を受けて運行を開始した。ただ、車両はゴルフの電動カートを改造したもので、時速12㌔以内、鉄道廃線跡を整備した歩行者・自転車専用道の数㌔だけが完全に自動運転できるとのこと▼現状、まだ人が運転する方が安全で確実性があり、運転をサポートしてくれる役割と考えている。IT技術などが目まぐるしい速度で進化する中、3年後に自動運転機能がどのようになっているか楽しみだ。

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