JR九州 青柳会長、古宮社長が訓示 24年度スタートで
【JR九州】
青柳俊彦会長、古宮洋二社長は1日、本社会議室で役員、幹部社員ら約220人を前に年度初の訓示を行った。
初めに、青柳会長が世界最大級の半導体メーカー・TSMCの熊本県菊陽町への進出に触れ、「10年間の経済波及効果は約6・9兆円と試算されており、この半導体産業を取り巻く新たなビジネスチャンスに積極的に関わっていこう。当社グループの強みを十分に生かし、横の連携を高めながら新たな発想で挑戦してほしい」と呼び掛けた。
続いて、古宮社長は「新年度は新しい人材戦略や人事・賃金制度などによる『人づくり』のスタート年であり、不動産事業の強化やさらなるDX化推進など『人、モノ、新技術』への投資を積極的に行い、持続的な成長につなげていく大事な年」と位置付けた。
まず「人」では、インナーブランディングに取り組み、DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)を推進することを表明。これらの取り組みを「明るく楽しい会社づくりプロジェクト」と名付け、「自分自身が誇りを持てる会社にするために、何をしないといけないかを〝みんなが〟考えることが不可欠」と述べた。
次に「モノ」では、鉄道事業本部で進める「未来鉄道プロジェクト」を軸に誰もが利用しやすい鉄道を目指すとともに、グループ内の連携強化によるインバウンド需要の確実な取り込み、新たなまちづくり、M&Aによるグループ拡大などに挑戦することを求めた。
「新技術」については、近い将来の働き手不足の対策として、「鉄道では設備と資格の二つを軽くすること。新技術で新たなルールづくりに挑戦し、設備軽減によるメンテナンスコストの削減を図るとともに、自動運転のように運転士の仕事を車掌の資格で行うことでマルチスキルを実現し、さらには高齢者でも業務を続けることができる」と述べた。
最後に「この三つのテーマは『みんなで考える』ではなく、『みんなが考える』ことが大切であり、社員全員が主役だ。みんなが一生懸命勉強して自立し、将来を自分で考えていく。JR九州グループとしてしっかり自立していく一年となる」と訴えた。
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