南海 「熱線遮蔽フィルム」でCO2削減 本社で実証実験 OPTMASSと連携
南海電気鉄道は、グリーンナノテクノロジー素材を用いた「熱線遮蔽(しゃへい)フィルム」や、赤外光を利用する「透明太陽電池」などの省エネ、創エネ技術を有するスタートアップ企業「OPTMASS」(オプトマス、京都府宇治市)と協力し、脱炭素社会の実現に向けて共に進んでいくことに合意した。
OPTMASSは、2021年に設立された大阪大学発のスタートアップ企業。環境、エネルギー問題の解決に貢献し、持続可能な社会の創造に資する技術の社会実装を目指している。
脱炭素実現へ取り組み第1弾
取り組みの第1弾として、南海電鉄本社4階の西面ガラスの一部(施工面積125・7平方㍍)にOPTMASS製の熱線遮蔽フィルム「OPT―block」を施工し、二酸化炭素(CO2)削減効果の性能評価を実施している。同規模の実証実験は初めてで、かつ世界初の取り組みという。
OPTMASSでは大阪大学と共同で、熱線を捕集する能力と透明性を両立する次世代の熱線捕集材料(熱線捕集ナノ粒子)を開発してきた。この先端素材を利用した高機能の熱線遮蔽フィルムは、窓からビル内に入る熱線を選択的に遮断することで室温の上昇を抑え、空調負荷の低減を通じて省エネ効果を産み出す。透明性と熱線遮蔽能力のバランスに優れており、既存の建物への後付け導入が容易である点に強みがあるとしている。
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