交通新聞社 電子版

ＪＴＢ・阪急交通社　夏休み旅行動向

2024.07.11 観光・旅行業 記録・調査・統計

　ＪＴＢは、今年の夏休み期間（今月１５日～８月３１日）の旅行動向をまとめた。

　各種経済動向や消費者行動調査、運輸・観光関連データ、同社グループが実施したアンケート調査などから推計。国内の旅行者数は６８００万人（前年比９５・８％）。行き先は居住地域内、居住地域の隣接県へ分散する傾向があり、前年と比較すると各地域から「関東」「近畿」に出掛ける人が増え、子ども連れの旅行も回復傾向にあると分析する。

　海外旅行は１７５万人（１０１・２％）と予想。円安、物価高のあおりを受けながらも前年より微増、コロナ渦前に比べると６５％程度まで回復するとした。行き先はアジアなど近隣国が依然として人気で、円安の影響が少ない韓国と台湾が上位に。一方、「欧州など遠方に長期滞在する傾向も戻りつつある」としている。

　総旅行消費額は３兆２７４３億円（９６・８％）で、内訳は国内旅行２兆８５６０億円（９５・８％）、海外旅行４１８３億円（１０４・７％）。１人当たりの平均費用は、国内は前年と同額の４万２０００円。海外は２３万９０００円（１０３・５％）と微増。

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　阪急交通社の夏休み期間に出発する同社の募集型企画旅行は、国内ツアー参加者が前年比１・３倍に。人気の旅行先は、北陸・甲信越、北海道、近畿と続き、１位の北陸・甲信越は前年比１・２倍。ベストシーズンを迎える上高地、立山黒部アルペンルートが人気を集めているという。

　海外旅行は前年比１・１倍で、欧州、台湾、韓国、タイ、ベトナムの順に人気。伸び率でみるとトルコが３倍、エジプトが４倍で目立つという。円安、物価高を避けた結果とみている。

　また、各種ランキングも公表。テーマ別の国内旅行では、前年比で「お遍路・巡礼」が２・１倍、５つ星ホテルなど高価格帯の宿泊利用が１・２倍に。国内夏祭りランキングは「青森ねぶた祭り」「秋田竿灯まつり」「仙台七夕祭り」と東北エリアが上位を占めた。

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