特集 京の奥深さを知る 第58回「京の冬の旅」キャンペーン
「紫式部と源氏物語」 「京の龍めぐり」テーマに
JRグループ旅客6社、京都市、京都市観光協会は、第58回「京の冬の旅」キャンペーンを3月18日まで展開している。メインは、「紫式部と源氏物語」と、「辰年のご利益 京の龍めぐり」の二つのテーマを中心に実施されている非公開文化財特別公開だが、定期観光バスの特別コースの運行、事前予約制の体験プラン「京都『千年の心得』」、スタンプラリーなどメニューも多彩だ。
■定観バス 特別4コース
今回のキャンペーンで設定されている定期観光バス特別コースは、「【特別公開】紫式部と源氏物語ゆかりの地をたずねて」「【特別公開】辰年のご利益 京の龍めぐり」「【特別公開】京の冬の旅初公開めぐり!襖絵・絵画の美をたずねて」「世界遺産の美!『京の三名閣』と名庭めぐり」の4コース。
定期観光バスを利用した場合のメリットとしては、個人でスポットを巡る時と比べて、バス代、拝観料、食事代がセットされ、温かい車内で快適に移動できる点があるので、ぜひとも活用したい。
各コースのうち、「紫式部と源氏物語ゆかりの地をたずねて」は、紫式部の邸宅跡とされ、源氏物語の世界を表現した「源氏庭」がある廬山寺、光源氏のモデル・源融(みなもとのとおる)ゆかりの名勝庭園・渉成園を訪れる。また、同バスコースの乗客限定の特別企画として清凉寺で、源融の顔をモデルにつくられたという阿弥陀如来坐像(国宝)を拝観できる。
「京の龍めぐり」は、龍の天井画がある相国寺法堂(狩野光信作「蟠龍図」)、大徳寺法堂(狩野探幽作「雲龍図」)、泉涌寺舎利殿(狩野山雪作「雲龍図」)や、水墨画家・堂野夢酔の襖(ふすま)絵「双龍風雷図」を特別公開している雲龍院などを巡る。
「襖絵・絵画の美をたずねて」は、岸派の絵師・岸連山の虎の板戸や足利義俊筆の「松鶴図」が見どころとなる相国寺慈雲院、江戸期に描かれた襖絵「龍と波」、南画家・井上石邨が描いた龍の天井画がある大徳寺龍源院、2018年まで370年以上非公開だった須弥壇背面の五大明王壁画を公開している仁和寺金堂(国宝)などを訪れる。
「世界遺産の美!『京の三名閣』と名庭めぐり」は、鹿苑寺「金閣」、東山慈照寺「銀閣」、非対称建築の美を誇る西本願寺の飛雲閣(外観)に足を運ぶ。
各コースとも昼食は京料理などを楽しめる。所要時間は約5~6時間。大人の値段は同一で1万800円。子どもは6670~7640円。
定期観光タクシーのプランも3コース用意している。所要時間は約2時間30分~3時間30分。大人の値段は8500~1万1500円。子どもの設定はない。
■多彩な体験プランも
事前予約制・少人数で奥深い京都の文化・歴史に触れられる体験プラン「京都『千年の心得』」は、「『有職料理 萬亀楼』式庖丁と京料理のおもてなし」「世界遺産 東寺 早朝特別拝観」「嵯峨嵐山文華館 源氏物語ゆかりの嵐山で朝活 案内付きでやさしく学べる源氏物語~ブランチとお土産付~」「葉室山浄住寺 非公開文化財での特別なひととき~坐禅と精進料理~」など多数設定がある。
「『有職料理 萬亀楼』式庖丁と京料理のおもてなし」は、平安時代から宮中で節会などのおめでたい日に行われてきた食の儀式「生間流式庖丁」を、今回の京の冬の旅キャンペーンポスター出演者で、萬亀楼 11代目若主人・生間流式庖丁31代目次期継承者の小西雄大氏が実演する。
葉室山浄住寺の体験プランは、通常非公開の本堂・方丈を住職に解説してもらいながら拝観した後、座禅を体験し、さらに池泉式庭園を眺めながら精進料理を楽しむ。食事後は、浄住寺の本山である黄檗宗大本山萬福寺で祈とうされたお茶「ふうじちゃ」で一服する。
日本旅行、ジェイアール東海ツアーズなどの旅行会社で、京都へのJRと宿がセットになったプランを発売中。さらに東海道・山陽・九州新幹線のネット予約&チケットレス乗車サービス・EXサービスの「EX旅先予約」「EX旅パック」では、非公開文化財特別公開の拝観引換券3枚とガイドブックのセットを取り扱っている。
■お得な割引、サービス
関連企画として、キャンペーンのガイドブック、または「京の冬の旅」ホームページ画面を京都観光施設協議会や市観光協会会員の対象施設で提示すると、入場・体験料金の割引や記念品プレゼントなどの特典が受けられる「観光施設とくとくサービス」を実施中。
JR京都駅に到着後、手ぶらで観光できるよう、同駅近くの4カ所で提供されている、荷物を当日の宿泊施設まで届けるサービスや一時預かりのサービスはガイドブック、ホームページ画面の提示で、通常の100円引きで利用できる。
■巡って集めて特典ゲット
「ちょっと一服」スタンプラリー
スタンプラリーの用紙に、非公開文化財特別公開箇所3カ所を拝観してスタンプを集めると、指定の店舗でお茶とお菓子などの特典が受けられる。定期観光バス、定期観光タクシープランの利用の場合は参加対象外。
デジタルスタンプラリー
JR西日本、京阪ホールディングス、京阪電気鉄道、阪急電鉄、京都市、京都市観光協会が連携し昨年に引き続き実施している。
JR西日本のMaaSアプリ「WESTER」を活用した企画で、スタンプは、非公開文化財特別公開箇所をはじめとした寺社、市内の商業施設、宿泊施設などの立ち寄りスポットと、指定された鉄道駅でゲットできる。
各スポットは、「嵐山・洛西」「出町柳・洛北」「四条・三条・山科」「京都駅」「洛南」のいずれかのエリアに属しており、同一エリア内の立ち寄りスポットと鉄道駅スポットの合計2スタンプを集めると、そのエリアの条件達成となる。
1エリア達成でWESTERポイント100ポイント、2エリア達成で100ポイントを進呈。抽選でレストランペアランチ券、地下鉄・バス1日券などが当たる。3エリア達成では、京都の名産品を抽選でプレゼントする。
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