JR北海道 グループ経営改善の取り組み 23年度第3四半期報告書
KPI18項目で達成
JR北海道は16日、「JR北海道グループ経営改善に関する取り組み」の本年度第3四半期報告書を公表した。国土交通省の2018年の監督命令に基づく、主要施策の目標達成状況についての検証報告。10~12月KPI(四半期目標)は19項目中18項目で達成した。4~12月決算もまとめた。
目標別実績は、鉄道運輸収入関係は「定期取扱収入」32億円(KPI31億円)、「近距離取扱収入」56億円(48億円)、「中長距離取扱収入」86億円(83億円)、「インバウンド特企取扱収入」8億円(4億円)、「新幹線収入」17億円(14億円)、「新幹線乗車人員」4100人/日(3600人/日)。「顧客満足度」も目標とする「千歳線長都駅ホーム拡幅」や「789系1000代車内Wi―Fiの整備(5両)」の全3項目も計画通り完了した。
開発事業収入関係は、「JRタワーテナント売上」162億円(135億円)、「JRタワーホテル日航札幌売上」12億円(11億円)、「四季彩館売上」8億円(7億円)。
「コスト削減」は1億7100万円(1億2500万円)で達成。鉄道オペレーションの変革関係では、「Kitacaエリア拡大」「運転支援アプリ開発」に関する取り組みをいずれも予定通り進めた。
事業ポートフォリオの変革関係では、「旧さっぽろ弥生用地開発進捗(しんちょく)」「桑園社宅用地開発進捗」「四季マルシェ2号店出店進捗」が計画通り事業推進。工事費高騰の影響を受けて対応策の検討に時間を要している「札幌駅周辺再開発進捗」が今回唯一の未達となった。
4~12月決算(連結)は、コロナ禍からの旅行、消費意欲の回復基調に合わせた各種プロモーションが実を結び、売上高1105億円(前年同期比111・2%)、営業損失318億円(70億円改善)、経常利益1億円(前期は102億円の赤字)、四半期純利益100億円(53億円の赤字)。運輸、小売、ホテルセグメントで増収となり、20年度以前の会計基準にそろえた売上高はコロナ禍前の19年度比で91%となった。
営業費は、電気料金高騰、修繕費増加などで1423億円(103・0%)。経常損益は、経営安定基金運用益が円安株高などで40億円増えるなどで黒字転換した。特別利益には国からの支援112億円(助成金の交付〈継続〉)などを計上した。通期の業績予想は変更ない。
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