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鉄道・運輸機構 北海道新幹線の新駅合同会議 まちづくりの情報交換

2023.11.10
「新幹線駅を活用したまちづくり4駅合同会議」

 鉄道建設・運輸施設整備支援機構と北海道は10月31日、北海道新幹線(新函館北斗―札幌間)建設事業の一環として、「新幹線駅を活用したまちづくり4駅合同会議」を北海道八雲町内で開催した。

 同区間の四つの新駅(新八雲〈仮称〉、長万部、倶知安、新小樽〈同〉)の駅周辺開発に関する関係者間の情報交換が目的で、昨年度の倶知安町に続き2回目。両者と沿線の4市町(八雲町、長万部町、倶知安町、小樽市)、JR北海道、国土交通省北海道運輸局などからオンラインを含め約130人が参加した。

 会議では、長谷川正明同機構北海道新幹線建設局長の開会あいさつなどに続き、小林知宏同機構北海道新幹線統括役が建設状況を説明。工事延長約212㌔のうち、約43㌔の「明かり区間」について、10月18日の長万部駅高架橋工区(長万部町)契約完了をもって明かり区間全20工区の契約を終えたことなどを紹介し、地域に対して「道路規制などでご迷惑をかけているが、安全面、環境面に十分配慮しながら工事を進めたい」と引き続きの協力を求めた。

 地元に先日提示した4駅の意匠素案について、同建設局設備部建築課の説明、駅前駐車場の方向性など新駅周辺整備の検討状況について各自治体の報告もあった。JR北海道は情報提供として、古川治彦総合企画本部新幹線計画部長が札幌駅周辺工事の進捗(しんちょく)状況を紹介した。

 最後の意見交換では、コーディネーターを務めた北海道大学観光学高等研究センターの木村宏客員教授が「地域の中でいかに新幹線を生かしていくのかという議論を白熱させていく時期に入ってきた」として、デジタル化社会の交通機関の在り方、訪日客を取り込んだ人口減少に対応する地域づくりなどを例に挙げ、「今まで議論してこなかったことも、これから話題の中心になるのではないか。その視点もさらに深化させる必要がある」と議論をまとめた。

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