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連載 北陸新幹線金沢-敦賀間 工夫凝らした建設工事 鉄道・運輸機構 ③敦賀駅

2024.02.22
整備新幹線で最大規模となる敦賀駅の外観(鉄道建設・運輸施設整備支援機構提供)

 整備新幹線駅で最大規模

 建物全体に浮遊感演出

 今回の開業により新たに東京方面からの終着駅となる敦賀駅。駅近くでJR北陸線の上を国道8号バイパスが交差しており、そのさらに上に新幹線の線路が通る。このため、駅舎は延長約320㍍、高さ約37㍍、幅約44㍍と整備新幹線の駅で最大規模となり、高さは12階建てビルに相当する。

 駅舎のデザインコンセプトは「空にうかぶ~自然に囲まれ、港を望む駅~」、デザインイメージは「煌(きら)めく大海から未来へ飛翔する駅」。上屋部分の外壁は白色系で、コンコース階の外壁はセットバックさせて濃色系とすることで、建物全体の威圧感を抑えて浮遊感を演出する。

 関西・中京方面と往来する際は、新たに同駅で新幹線と在来線の特急の乗り継ぎを行うことになるが、利便性を向上させるため、駅舎内にはさまざまな工夫が施されている。

 整備新幹線駅では最多となるエレベーター6基(新幹線、在来線各3基)、エスカレーター26基(新幹線16基、在来線10基)と乗り換え改札機19通路を設置。

 3階に新幹線ホーム、1階に在来線特急のホームがある上下乗り換え構造としている。特急以外の列車の乗り換えには、乗り換え改札機のある2階のコンコースを挟み最長で約350㍍の距離があるが、2階連絡通路には「ムービングウォーク」(動く歩道)を設け、利便性に配慮している。

 東京から敦賀へ直通する「かがやき」「はくたか」は計14往復運転。最速達列車は東京―敦賀間を3時間8分で結ぶ。福井県敦賀市では、新幹線開業後の同駅での乗り換え客数を1日約2万7000人、年間約980万人と試算している。

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