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京成 「宗吾車両基地拡充工事」の起工式

2024.04.15
新車両基地の完成イメージ(京成電鉄提供)

 新工場28年度末 完成へ

 京成電鉄は11日、「宗吾車両基地拡充工事」の起工式を千葉県酒々井町の建設予定地で開催した。老朽化している現在の車両工場の更新と、成田空港の機能強化を踏まえた規模拡充、留置機能強化などに対応するため、現在の車両基地の京成上野方に新工場を建設する。完成予定は2028年度末。新工場に移転後、現在の車両基地は撤去して留置線や乗務員教育施設などへの活用を検討している。総事業費は488億円(見込み、土地取得費用を除く)。

 現在の同車両基地は本線宗吾参道駅の京成上野寄りにあり、敷地面積約10㌶、建物の上屋面積約2・2㌶。築造から約50年たつことに加え、成田空港の新滑走路整備など空港機能強化に伴う将来の需要拡大が想定されることなどから、隣接地に新工場を建設して移転することにした。

 新工場の建設地は線路沿いの約6・2㌶を取得。水田跡地で地盤が緩いため、くい打ち後に高架橋(人工地盤)約4㌶を構築し、この上に工場上屋(約3・2㌶)を建設する。取得区画内では今後、酒々井町との協議により道路の付け替えなども行われる。

 新工場は既存工場(上屋部分)の約1・5倍になり、重要部検査や全般検査などの検査能力は年間250両(現在最大220両)に強化される。車体移動の装置はクレーンからトラバーサーに変更。これまで分割していた8両編成を分割せずにそのまま入場できるようになるなど、安全性と効率性が向上する。クレーンが減って天井が低くなるので、新たに冷暖房を導入。作業環境も改善される。

 起工式には、田中亜夫取締役・常務執行役員・鉄道本部長、伊藤泰司鉄建建設社長、坂齊和彦京成建設社長、来賓の小坂泰久酒々井町長ら関係者が出席。神事を行い、工事の安全を祈願した。

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