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JR西日本安全研究所・小倉研究員 安全行動学分野で博士号

2024.05.10
博士号を取得した小倉氏(JR西日本提供)

 JR西日本鉄道本部安全研究所ヒューマンファクターI研究室の小倉有紗研究員がこのほど、大阪大学大学院人間科学研究科安全行動学研究分野で博士号を取得した。学位論文は「自己への置き換えは危険感受性を向上するか―現場労働者の間接経験からの学びに着目して―」。

 同論文は、作業環境や設備の安全性の向上に伴って、危険の知識を経験から直接得られる機会が減少していることや、訓練の再現性の限界などを踏まえて、他箇所で発生した事故事例を読むなどの間接経験を通して、個人の危険感受性を向上させることができるかについて研究したもの。

 具体的には、労働現場で求められる危険感受性の性質を明らかにした上で、他箇所で発生した事例について、労働者それぞれが自発的に自己に置き換えて考える傾向が、危険感受性の向上に重要な役割を果たしていることを示した。

 実験参加者の危険感受性の測定を、多くの先行研究のように質問紙による自己評価という主観的な方法に頼るのではなく、イラスト課題を用いて客観的に測定した点で実証的な研究となった。

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