JR東日本など 「JR東日本スタートアッププログラム2023」春募集の9件採択
JR東日本とJR東日本スタートアップは、ベンチャー企業などとの協業で新たなビジネスを創造する「JR東日本スタートアッププログラム2023」春募集で9件の提案を採択した。採択企業は本年度中に順次テストマーケティングを実施するほか、12月6日には「DEMO DAY」(発表会)を開催し、特に優れた提案に対してスタートアップ大賞と優秀賞を贈る。
同プログラムは、同社の駅や鉄道、グループ事業の経営資源や情報資産を活用したビジネス・サービスの提案を募り、ブラッシュアップを経て実現する枠組み。
2017年度に開始、昨年から募集を春と秋の年2回に拡充し、これまでに計120件の提案を採択した。一部は実用化しているほか、内閣府主催の18年度「第1回日本オープンイノベーション大賞」で経済産業大臣賞、20年度の第3回同賞では環境大臣賞を受賞した。
採択企業は、自社の製品やサービス、プロトタイプを有するおおむね起業10年以内が対象で、プログラム期間内のテストマーケティング実施を目指す。創業間もない場合も、同社グループによる事業アイデアの採用や支援により事業の具体化を検討する。
今回は、「地域共創」「デジタル共創」「地球共創(SDGs)」の3テーマを掲げ、4月から募集。寄せられた104件の提案の中から、書類・プレゼン審査を経て9件を採択した。
採択件名と企業、実施箇所、期間は次の通り。
【地域共創】
「酒蔵×一合缶×鉄道IPによる地方創生」(Agnavi、福島、伊豆・熱海エリアなど、実施中)▽「地域課題に合わせた1次交通と2次交通の融合雛形づくり」(eMoBi、奥多摩エリア・八王子エリア、実施中)▽「子ども向け国際交流を契機とした沿線地域の魅力向上」(HelloWorld、宇都宮線上野―小山間、仙台エリアなど、12月以降)
【デジタル共創】
「AIを用いた電気融雪器制御の効率化」(アドダイス、鉄道電力設備、今月以降)▽「鉄道高架橋上での作業に必要な資機材運搬補助ロボットの製作」(建ロボテック、首都圏エリア鉄道高架橋、今月以降)▽「地方の魅力を発見・購入・体験可能なプラットフォーム構築による顧客体験の創出」(Tailor App、長野県、ルミネアグリマルシェほか、今月以降)▽「AIプラットフォームの鉄道現場への導入検証」(Tokyo Artisan Intelligence、ユニオン建設軌道材料倉庫、東北エリア線区、実施中)
【地球共創(SDGs)】
「折り工学の鉄道設備への導入検証」(OUTSENSE、首都圏鉄道工事設備、駅構内、今月以降)▽「屋外高出力サビ取りレーザーの鉄道構造物への応用検証」(トヨコー、東北エリア鉄道橋りょうなど、今月以降)
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