JR東日本・ジェイアール東日本物流 新幹線で引っ越し家財を輸送
7、9月に5回実施 新たな物流の実現目指す
JR東日本とジェイアール東日本物流はきょう12日から、新幹線荷物輸送「はこビュン」による高速・多量輸送の事業化検証として、引っ越し家財の輸送を初めて実施する。2023年度に4回実施したトライアルでの成果や課題などを踏まえ、定期的なサービスとしての事業化を見据え、実際のニーズの確認やオペレーションの検証などを今月と9月の5回にわたって行う。これまで得た知見を生かしながら輸送の幅を広げ、25年度中の事業化を目指す。
23年度のトライアルでは、車両基地から駅への貨客混載、車両基地間での荷物輸送、途中駅での載せ替えを伴う輸送など、さまざまな形態で検証を重ねてきた。
事業化検証はきょう12日と19日、9月6、13、20日に実施。新青森発8時29分、東京着11時44分の東北新幹線臨時列車「はやぶさ12号」(E5系10両編成)を使用する。1~2号車を荷物輸送のスペースに充当し、引っ越し家財や鮮魚など最大300箱程度を運ぶ。
荷主パートナーは、サカイ引越センター(堺市堺区)、スーパーマーケットのカスミ(茨城県つくば市)、青森県漁業協同組合連合会(JF青森漁連、青森市)。引っ越し家財を扱うパートナー(サカイ引越センター)との連携は初。3~10号車は旅客発売を行う。9月6日以降の輸送品・パートナーは調整中。
検証項目は、旅客営業列車を活用した貨客混載輸送による高速・多量輸送の事業性をはじめ、1列車当たり40箱を超える輸送ニーズに対応するホーム上での安全に配慮した効率的な荷扱い(客室輸送専用台車を活用)、新たなパートナーとの連携による新幹線を活用した高速・多量荷物輸送の新しい輸送ニーズについての確認。
9月以降も引き続き事業化検証を実施する予定で、「物流の2024年問題」など社会的課題の解決の一助を担うことを目的に、25年度中の事業化に向けて取り組む。
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