交通新聞社 電子版

特集 東急グループ「ハイアット ハウス 東京 渋谷」開業

2024.03.19
暮らすように泊まれる「ハイアットハウス東京 渋谷」の客室

 我が家のように暮らせるホテル

 我が家のように泊まり、より深く渋谷を知ろう――。「ハイアット ハウス 東京 渋谷」(東京都渋谷区桜丘町3ノ3)が開業した。東急グループが手掛けた複合施設「Shibuya Sakura Stage」内にあり、渋谷駅と歩行者デッキで接続。客室には本格的なキッチン、洗濯乾燥機などを完備し、中・長期滞在型のホテルとして主に訪日外国人の需要を見込んでいる。多彩なニーズに応える〝暮らせるホテル〟を紹介する。(大石 淳記者)

 

 中・長期滞在型 訪日客需要 主に見込む

 国内におけるハイアット ハウスのブランドは石川・金沢に次いで2軒目。渋谷エリア再開発に伴い、昨年11月に竣工(しゅんこう)した「Shibuya Sakura Stage」内に入居した。

 屋内プール、24時間稼働のフィットネス、緑あふれる眺望豊かなルーフトップガーデンテラスをはじめ、バー、マーケットなどを備える。客室内には乾燥機付きの洗濯機に冷凍庫付きの大型冷蔵庫、コーヒーメーカーなど設備が充実。銀製のスプーンやフォーク、おしゃれなカップに皿をはじめ、鍋、フライパン、ボウル、泡だて器、包丁類などの調理グッズも豊富で、部屋によっては食洗機が備わり、まさに中・長期滞在のニーズに応えている。

 

 多彩な客室タイプ

 全125室。このうち最も客室数の多いキングタイプでも32平方㍍。最大の2ベッドルームスイート(96平方㍍)まで13種類と多彩だ。全室に高級ブランドのシモンズ社製のベッドを取り入れ、机やソファも配置した。Wi―Fiはもちろん、複数のコンセントを完備、仕事環境も整っている。

 フロントのある16階にもワークスペースが備わり、会議室として利用できる空間も。開放感あふれる屋外テラスに出れば渋谷の街並みを一望でき、屋内プールやフィットネスルームを気軽に使えることも、業務効率の向上に寄与するだろう。

 

 ワーケーションに抜群の環境

 付帯施設の一つに冷凍食品、渋谷ビールなど各種ドリンクがそろう「Hマーケット」がある。さらに周辺に映画館、プラネタリウムなど娯楽施設も点在し、ワーケーションに抜群の環境だ。

 より深く渋谷を知る

 予約の滑り出し上々 

 夢を気軽に実現

 運営する日本ハイアットでは「渋谷の鼓動を感じながら、気軽にまちの中心で暮らすように泊まれるという体験を提供したい。サービスアパートメントスタイルの施設」とPR。同社の坂村政彦代表取締役は、「ハイアットの国内ホテルとしては20軒目、東京では7軒目。東急不動産の渋谷におけるビッグプロジェクトの中核施設としてお呼びいただき感謝している。(滞在型の)ハウスの東京進出は初めて。スーツケース一つで、まさに暮らすようにお泊まりいただき、渋谷の真ん中で暮らしてみたい、という夢を気軽に実現できる」と強調する。

 予約の滑り出しは上々で、特に欧米からが多いよう。矢野花恵総支配人によると「ゲスト層はリモートワーカー、デジタルノマド、インバウンド、レジャー目的など多彩でインバウンドも沸いております。落ち着きがあり、古き良き面影が残るここ、桜丘で暮らすような体験をご提供したい」と話す。

 また、渋谷エリアの再開発を担う東急不動産の友井俊介執行役員・ウェルネス事業ユニット・ホテル・リゾート開発企画本部長は、「渋谷ヒカリエ、渋谷ストリーム、渋谷スクランブルスクエア、渋谷フクラスを完成させたが、Shibuya Sakura Stageは最後の駅前プロジェクトで、100年に一度とされる渋谷再開発のラストピース。昨年11月30日に竣工したが、(入居された)ハイアットさまは国際競争力の強化につながるキーコンテンツ。多様な魅力を堪能できる施設とし、大いなる集客を……」と期待を寄せた。

 国際競争力強化に

 7月下旬には入居施設が出そろい、まちびらきイベントを予定。友井本部長は「東急グループでは渋谷駅を中心に、半径2・5㌔圏内でのまちづくりをグレーター渋谷(広域渋谷圏)と名付け、『働く』『遊ぶ』『暮らす』が融合した都市ライフを提案しているが、Shibuya Sakura Stageはそれを体現するもの。全てのプロジェクトが有機的に連携し、まちに染み出していくことで、これまでの渋谷カルチャーを継承しつつ増幅、さらなる魅力を形成していく」と話しており、新たな施設を基軸に、まちはさらなるにぎわいを見せそうだ。

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