JR九州 第62回JR九州グループ社長会
第62回JR九州グループ社長会が7日、長崎県佐世保市のホテルオークラJRハウステンボスで青柳俊彦会長、古宮洋二社長以下役員、幹部、グループ会社の代表ら72人が出席して開かれた。
はじめに青柳会長が、6月に九州・インドネシア友好協会の視察でインドネシアを訪問し、政府高官と意見交換したことを紹介。「日本の技術力に対する評価は非常に高いが、決断のスピードが足りないようだ。われわれが東南アジアで仕事をする上で大事なヒントになる」と述べた。
一方、昨年から続けるグループ会社社員との意見交換会に関し、「グループの課題は多々あるが、人材戦略に対して非常に関心があるようだ。JR九州の人材戦略の四つの柱を念頭に、各社に合った人材戦略にしっかり取り組んでもらいたい」と要請した。
続いて、講話を行った古宮社長は、2022年度決算、23年度通期業績予想の概要を説明。その上で、22年度から3カ年のグループ中期経営計画の進捗(しんちょく)について、「(最終年度の)24年度の営業収益4400億円と営業利益570億円は必達。それに向けて本年度やるべきことを着実に遂行してほしい。資金を有効に使い、来年度の目標達成への足固めの年にしたいと考えている」と語った。
本年度の主な取り組みでは、今秋の温泉旅館「嬉野八十八」(佐賀県嬉野市)、新長崎駅ビル開業など、西九州新幹線開業効果の最大化に向けた開発推進に注力。福岡エリアにおけるまちづくり推進や都市機能を高める開発に取り組むとした。
今月3日に設立した建設セグメント中間持ち株会社に対しては、「JR九州建設グループホールディングスの社名を〝宝の山〟ホールディングスにしたいほど期待している。PFI事業など行政の案件もたくさんあり、建設各社が力を合わせてグループ外に打って出てもらいたい」と求めた。
最後に、コロナ禍で傷んだ「JR九州グループの存在感(価値)」を上げるために取り組むべきこととして、「グループの信用と価値につながる安全とサービスを徹底的に高めることが第一。一方で、社員との日頃のコミュニケーションや意見交換、アンケートを通じて、会社の考え方を浸透させるとともに、人材発掘にもつなげるなど、社員の〝見える化〟を図ることが重要だ」と強調。
さらに「社員の考える力を養うためには、われわれ自身も考えさせる努力が必要。また、今秋に『JR九州グループ ブランディング戦略室(仮称)』を立ち上げ、企業のイメージアップにつながる取り組みにも力を入れていきたい」と語った。
この後、22年度業績評価に対する表彰が行われ、社長表彰がJR小倉シティ、おおやま夢工房、JR九州ファーストフーズ、三軌建設、JR九州システムソリューションズ、特別表彰がJR九州アセットマネジメント、JR博多シティ、JR九州リテール、キャタピラー九州に贈られた。
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