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JR西日本 グループ挙げ北陸支援 送客や地域の消費促進

2024.02.16
北陸への送客の取り組みで使用する「つながる北陸」のロゴ(JR西日本提供)

 JR西日本の長谷川一明社長は14日の定例会見で、「令和6年能登半島地震」の影響を踏まえて、同社グループを挙げて北陸への送客や地域での消費を促進する取り組みを推進すると発表した。3月16日の北陸新幹線金沢―敦賀間延伸開業の告知展開をはじめ、「北陸おでかけtabiwaパス」の特別価格での販売・利用条件の緩和、北陸周遊パスと「e5489」の利用でポイントバックするキャンペーンなど各種施策を実施。地震による直接的な被害がなかった地域を含めて、北陸全体の支援につなげる。

 金沢―敦賀間開業の告知については、開業1カ月前となるきょう16日から、駅・車内などのポスターに加えて、テレビCM放映や新聞・ウェブ出稿などを実施。新幹線の延伸開業に伴う新しい輸送体系、運転時刻、価格などを利用者に確実に伝わるようにする。

 また、北陸地方が新幹線で「つながる」ことから、「人の移動とともに人の想いもつながっていく」という意味を込め、「つながる北陸」というキーワードを通じて周知を図っていく。

 北陸地域での利用に便利な「北陸おでかけtabiwaパス」(1日間有効)は、通常は大人2450円のところ、今月14日から3月14日まで大人980円(子ども同額)で発売。利用期間はきょう16日から3月15日まで。利用開始日の前日まで購入可能。利用期間中の曜日制限も撤廃して、幅広い目的で利用しやすくする。

 北陸周遊パスと「e5489」の利用でポイントをバックするキャンペーンは、北陸地域のtabiwa周遊パスと、北陸を発または着とするJR西日本完結のe5489を利用した人を対象に、両方の利用金額の10%相当をWESTERポイントで還元する。

 このほか、旅行会社と連携した旅行商品の設定、北陸の動画視聴キャンペーン、北陸地域のJR西日本グループ会社各店舗によるプレゼントキャンペーンを行う。

 旅行商品は、主な旅行会社が地域の状況を踏まえながら順次発売するが、新幹線延伸開業による新しいルートでの旅も登場。地域産品の特典をセットした商品の設定なども検討していく。同社グループの日本旅行では、地震の被災地・被災者への支援金を組み込んだ旅行商品の発売を予定する。

 動画視聴キャンペーンは、「tabiwa by WESTER」のtabiwaチャンネルで公開している「よりみちさんぽ」の「北陸特集」特別動画を、JR西日本公式アプリ「WESTER」で視聴するなど条件を満たすと、抽選で2万人にWESTERポイント(基本)200ポイントをプレゼントする。開催期間は3月1~31日。

 北陸地域のグループ会社各店舗が開催するWESTERポイントのプレゼントキャンペーンは、購入金額に対して総額最大2億円相当の同ポイントを抽選で進呈するもので、多くの人に地域産品を購入してもらえるように取り組む。対象店舗、参加条件などの詳細は後日発表する。

 会見で長谷川社長は「地域の状況を踏まえながらではあるものの、復旧支援に加えて北陸地域に足を運んでいただくこと、地域での消費、経済活動を促進することも、私たちにできる支援ではないかと考えている。まずは現在の状況でできることにしっかり取り組みたい」と述べた。

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