交通新聞社 電子版

墨滴 7月25日付

2024.07.25

 連日のように熱中症警戒アラートが発表され、うだるような暑さが続くと、高原などの避暑地に行きたくなる。関東では昔から軽井沢や日光、那須高原などが有名だが、近年、山や高原ではなく、海辺の避暑地として注目を集めているエリアが房総半島にある▼それは千葉県勝浦市。同市によると、記録が残る1906年(明治39年)以降、気温35度を超える「猛暑日」が一度もなく、30度を超える日も年間わずか数日のみ。都心に比べて夏は3度から5度近くも涼しいという▼この猛暑の中、なぜ勝浦が涼しいのか。理由は海底の地形にある。勝浦沿岸は水深が深いため水温が低く、南風が吹いて温かい表面の水が押し流されると、海底の冷たい水が湧き上がり、風が冷やされて陸地に涼しい風が届くというわけ。冬は逆に黒潮のおかげで温暖だ▼観光スポットも、かつうら海中公園・海中展望塔や、SNS映えする鵜原理想郷の手弱女平(たおやめだいら)、400年以上の歴史がある勝浦朝市など豊富。グルメは勝浦タンタンメンが人気で、海産物も豊かだ▼外房エリアは高速道路がなく、アクアラインの上り渋滞で疲れるよりも、鉄道利用がお薦め。JR東日本千葉支社、勝浦市などは13日から「まるごとわかしおMaaS」をスタート。交通、観光電子チケットが購入でき、観光情報やモデルコースも紹介している。

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