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阪急 新型特急車両2300系 「PRiVACE(プライベース)」を報道公開

2024.04.18
㊤2300系の外観㊦プライベース車内の座席

 阪急電鉄は16日、正雀車庫(大阪府摂津市)で7月に京都線に導入する新型特急車両「2300系」(1編成8両)を報道公開した。大阪方から4両目には、同社初の座席指定サービス車両「PRiVACE(プライベース)」を組み込んでいる。

 2300系は、神戸・宝塚線の新型通勤車両「2000系」とともに導入を予定している車両。「安心と快適、そして環境に配慮した新しい阪急スタイル」を開発コンセプトに、バリアフリー設備を充実させたほか、高効率な半導体素子を用いた制御装置を採用し、消費電力の低減を図る。

 外観は、伝統のマルーンカラーの車体などを継承しながら、前面の窓ガラスに曲線を採り入れて「疾走感」を醸し出したデザインとした。内装は、木目調の化粧板やゴールデンオリーブ色の座席など阪急車両の伝統を踏襲。開放的な空間づくりの観点から、ロングシート端部の袖仕切りは半透明の素材に変更した。

 プライベースは、2300系と、京都線で主に特急として運行している9300系(1編成8両)の一部で、それぞれ大阪方から4両目に設定する。運行本数は、導入当初は1時間に2~3本で、その後、順次編成を増備し、2025年夏ごろには1時間に4~6本の頻度に拡大する予定。

 外観は、車体にゴールドのラインを施して一般車両とは異なる特別感を演出。客室は、阪急電車の特徴である木目調の壁面素材や、ゴールデンオリーブ色の座席生地に加え、床面をカーペットとして上質感を高めた。

 2列+1列で並ぶ座席は、幅、足元の前後のスペースを広く確保するとともに、リクライニングに座面が連動する機構を採用して、快適な乗車環境を提供する。また、周囲の視線が気にならない大きなパーテーション、座席1列ごとに配置した窓などで、プライベートな空間を感じてもらえるようにした。

 利用は、運賃に加えて一乗車当たり500円の座席指定料金が必要。今後開設する専用ウェブサイトで、列車と座席の予約を可能とする。サービス面では専属のアテンダントが添乗し、座席への案内などを行う。

 加藤奈央都市交通事業本部運輸部(企画担当)社員は「プライベースは阪急らしさとプライベート空間に特にこだわった。通勤、お出掛けの際などに幅広いお客さまに利用していただきたい」と話した。

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