特集 JR東日本 盛岡支社「いわて秋旅キャンペーン」12月末まで展開中 特色ある秋の観光素材PR
キャッチコピーは「秋は短し旅せよ岩手」
観光列車「ひなび」 県内各地で運行
JR東日本盛岡支社、いわて観光キャンペーン推進協議会は10月から「いわて秋旅キャンペーン」を展開している。12月31日までの期間中、「秋は短し旅せよ岩手」をキャッチコピーに、特色ある秋の観光素材をPRするとともに、観光列車「ひなび(陽旅)」を県内各地で運行、鉄道会社間が連携した企画などを行い、ムードを盛り上げていく。(秋元 尚浩記者)
若者世代にカフェ情報発信
キャンペーンは、JR東日本の重点販売地域としての指定を受けて実施。日常から離れて、自然、絶景や食を楽しみながらリフレッシュできる旅を提案し、誘客促進を目指す。キャッチコピーの「秋は短し旅せよ岩手」には、短いからこそ秋には価値があり、この時期を逃さず岩手の秋を満喫してほしいという思いが込められている。
情報発信の面では、「若者世代をターゲットに据えて、紹介する観光素材の選定などに取り組んだ」(同協議会)ことが特徴。具体的には、錦秋湖湖畔に位置する「ネビラキカフェ」(西和賀町)、大船渡の海沿いにたたずむ「カフェガル」(大船渡市)、雄大な岩手山を一望できる「ペレニアルロックガーデン春子谷地cafeミルクの里」(滝沢市)の三つのカフェや、冒険気分が味わえる鍾乳洞「滝観洞」(住田町)、三陸有数のビーチの浪板海岸にある「おおつち潮風テントサウナ」(大槌町)、雫石の自然の中で乗馬体験を楽しめる「しずくいし YU-YU ファーム」(雫石町)などを紹介している。
中尊寺金色堂が建立900年
宣伝媒体としては、JR東日本の首都圏の駅などで、わんこそば(盛岡市)、滝観洞、ネビラキカフェのそれぞれをテーマとした3種類のキャンペーンポスターの掲出や、リーフレットの設置を行っている。専用ホームページでは、これらの魅力を伝えるショート動画も見ることができる。
このほか、JR東日本の「駅からハイキング」では太平洋沿岸の自然歩道で、海の美しい景観に触れられる「みちのく潮風トレイル」を組み込んだコースなどを設定し、旅にいざなっている。
歴史・文化のジャンルの取り組みでは、8月に建立900年の節目を迎えた中尊寺金色堂(平泉町)の8KCG映像の特別放映を10月1~14日に盛岡駅新幹線コンコース待合室前に98㌅の8Kモニターを設置して実施。今後は11月1~14日に一ノ関駅新幹線改札前で予定している。
三陸鉄道線で初の営業運転
列車関係では、昨年12月に投入した新しい観光列車「ひなび」を活用。まずキャンペーンのオープニングを飾る列車として9月28日に三陸鉄道宮古~JR釜石線釜石―東北線盛岡間で設定。「ひなび」の三陸鉄道線での営業運転は初めて。
10月は1、3~7日の6日間に釜石線釜石―東北線盛岡間を各日1往復走り(19、20、27日は釜石線での落石発生の影響により運休)、26日には来月開業100周年を迎える北上線北上―横手間で2往復運転する。
11月は9~11、22~25、29日の8日間に釜石―盛岡間、秋の藤原まつりに合わせて2、3日に東北線仙台―平泉間、11月30日に盛岡(IGRいわて銀河鉄道経由)~JR花輪線大館間で各日1往復走る。「岩手県内のさまざまな路線で、『ひなび』の大きな窓から雄大な自然を味わっていただける」と同支社。「ひなび」が北上線、花輪線で走るのも初めてとなる。
「ひなび」運転に合わせて、盛岡駅南改札、釜石駅出改札窓口では当日有効な乗車券類(入場券を含む)を持っている人に「ひなび」の駅カード、釜石線を走る「ひなび」の下り、上り各車内で「キラカード」をプレゼントする企画も行っている。盛岡駅南改札、釜石駅出改札窓口では小学生以下の子どもを対象にカードの専用台紙も配布している。いずれもなくなり次第終了。
ツアーに「震災学習列車」組み込む
11月11、29日には、JRの列車と、東日本大震災で被災した地域の状況を学んでもらうため三陸鉄道が実施している「震災学習列車」(リアス線釜石―盛間)を組み合わせたツアーを初めて催行する。
震災学習列車は、三陸鉄道社員または沿線住民によるガイドが車内で、震災当時の様子や今の被災地の状況、現状の問題点などについてパネルを使って詳しく解説。被災状況が確認できる場所では、列車の一旦停止や徐行運転を行う。
JRの列車は、「ひなび」(東北線盛岡―釜石線釜石間)の乗車コース、快速「はまゆり」(同)の乗車コースを用意した。
鉄道会社間で連携ムード盛り上げへ
イベント関係では、「いわてSuicaのお買いもので当てよう!JRE POINTプレゼントキャンペーン」と、JR盛岡支社、三陸鉄道、IGRいわて銀河鉄道、ジェイアール東日本企画(jeki)が連携した「3つの鉄道に乗って岩手を巡ろう‼エキタグスタンプラリー&SNSキャンペーン」などを実施している。
JRE POINTプレゼントキャンペーンは、キャンペーンサイトからエントリーしてもらい、対象店舗で2000円以上買い物した人の中から抽選で、1万ポイント(当選者数30人)、5000ポイント(150人)、1000ポイント(450人)を進呈する。
エキタグスタンプラリー&SNSキャンペーンは、JRの東北新幹線、在来線17駅(同支社管内)、IGRいわて銀河鉄道線17駅、三陸鉄道線11駅を対象として取得できるエキタグスタンプを集める企画。同支社管内の対象駅のうち、気仙沼、遠野、釜石、上米内、久慈、ほっとゆだ、安比高原の7駅は今回、新規にエキタグが導入された。参加者は、条件をクリアすると限定エキタグが自動付与される。
また、いずれかの鉄道会社のSNSをフォローし、岩手を旅行している時の写真にエキタグスタンプの一つを合成して、ハッシュタグ「#エキタグ岩手旅」をつけて投稿すると、先着500人に3社がコラボしたオリジナルデザインのマグカップ、缶バッジと、三陸鉄道のミニティッシュボックスをプレゼントする。
■味の出会い提供 盛岡TB運営「HM盛岡」
JR東日本グループの盛岡ターミナルビルが運営する「ホテルメトロポリタン盛岡」(本館、NEW WING)はキャンペーンに合わせて、「岩手クラフトビールフェア」を開催している。同支社が協賛。岩手クラフトビールアソシエーションが協力。12月1日まで。
本館のチャイニーズダイニング「JUEN」、NEW WINGのダイニング&バー「ジョバンニ」、フランス料理「モン・フレーブ」、日本料理「対い鶴」でディナータイムに、岩手県内各地のクラフトビールとペアリングフードを提供するもの。
参加ブルワリーは、さくらブルワリー、グッドワンリフォームnanbu craft brewery、ヘリオス酒造、陸前高田マイクロブルワリーなど11を数える。
同ホテルでは「香りやコク、キレ、苦みなど、さまざまな違いがあるビールを飲み比べするのもお薦め。秋が深まる季節に、ビールと料理が互いを引き立てあう新たな味の出会いをお楽しみください」とPRしている。
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