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JR東海 「機械技術センター」を開所 新設の木造オフィスに入居

2023.07.20
㊤開所式に参加した関係者㊦新設の木造オフィス内部(JR東海提供)

 JR東海は1日付で、新幹線鉄道事業本部と東海鉄道事業本部にそれぞれ「機械技術センター」を設置し、3日に名古屋市中川区の本所で開所式を行った。設置は、機械設備のさらなる安定稼働の確保と検査修繕業務の最適化に向け、状態監視保全の確立に適した業務体制整備の一環。

 従来の業務体制では担当者を地区ごとに配置していたが、新体制では機械状態監視システム「アルテミス」を活用して同センターの本所に集約。所内に各設備担当と「設備管理センター」を置いた。社員数は約50人。

 各設備担当は、データ分析によるCBM(状態基準保全)の検討を行い、設備管理センターでは遠隔監視システムで設備を監視し、遠隔操作による復旧や外注先への故障対応の指示を行う。

 本所は、同社グループの名古屋ステーション開発が3日に完成させた「烏森オフィス」内。同グループの東海交通機械名古屋設備事業所も入居し、連携強化を図る。建物は、愛知県産木材を使用した木造(一部鉄骨造り)2階建て、延べ床面積1920平方㍍。柱を少なくした開放的な空間を創出し、新たな冷暖房システムを採用して省エネルギー化を図っている。

 開所式には、辻村厚常務執行役員・新幹線鉄道事業本部長、新田雅巳常務執行役員・東海鉄道事業本部長、中野久司所長ら関係者が出席。

  辻村本部長は「機械技術センターは新幹線と在来線の両鉄道事業本部が所管する全ての機械設備のメンテナンスを担う。状態監視保全を強力に推進していく新しい形の現業機関として期待している」とあいさつ。

 中野所長は所員に向けて、「現場、現物をよく観察し、得られるデータを徹底的に分析して、前例にとらわれず柔軟な思考で在るべき姿を追求し、解決策を実行していこう」と呼び掛けた。

 ■辻村厚(辻=しんにょうの点1つ)

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