交通新聞社 電子版

墨滴 10月8日付

2024.10.08

 3日付本紙で特集したJR東日本の鉄道人材育成プログラム「JR東日本 Technical Intern Training」。団体監理型の技能実習制度を活用し、受け入れ国や対象職種を徐々に拡大。これまで3カ国から1~7期生合計38人を受け入れてきた▼大宮総合車両センターを取材した際、案内してくれた複数の担当者が「実習生と話していると癒やされる」と口にしていたのが印象的だった。期待に満ちた目で見つめてくる彼らと何とか意思疎通を図ろうと、彼らが分かる日本語で話す。互いに相手を思いやる気持ちが「癒やされる」につながるのではないだろうか▼実習生からは新しい知識を吸収しようとする貪欲さ、熱意が伝わってくる。現場にいる社員にも良い刺激となり、労働力を補う以上の効果があると感じた▼現状、実習生は3年の期間を終えると帰国するが、国は同制度に代わり新たに「育成就労」を新設し、外国人材在留資格の「特定技能」の前段階として位置付けた。労働力不足の中で人材確保は急務だ。「現場はどこも人が少ない。優秀でやる気があれば外国人でも日本人でも構わない。誰しも最初はゼロからのスタートでそこは問題ない」と同センターの担当者は語る▼日本で働き続けたいというニーズは高い。そうした希望に沿える選択肢をつくり、安心して技術を習得できるよう、受け入れの態勢、仕組み、制度を整えていくことがさらに必要になってくる。

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