南海 オンデマンドバス実証事業の結果公表
96%が外出機会など拡大
南海電気鉄道と南海バス、大阪府堺市、ケーブルテレビ運営のJCOMは、昨年10月―今年1月に泉北ニュータウンで実施したオンデマンドバス実証事業の実施結果を公表した。利用者の96%が外出機会や活動範囲の拡大につながると回答した。
実証事業は、大阪府AIオンデマンド交通モデル事業の補助金を活用し、住民の移動課題解決と利便性向上に向けた新たな移動手段を検討するため実施。小回りの利くワンボックス車両(客席8人)を使い、システムによって自動生成された経路を9~18時に運行。1乗車300円で、アプリと電話で予約を受け付けた。
前回の実証実験(昨年1~3月)に比べ、運行エリアを2地区29停留所から11地区50停留所と拡大し、運賃100円割引券を配布したことなどが奏功し、総利用者は861人から3253人と大幅に増加。リピート率(2回以上乗車)は44%から62%にアップした。
利用者アンケ―ト(回答数102件)によると、利用目的は買い物39%、外食・会食18%、娯楽・趣味14%。バスを選んだ理由は「待たずに乗れる」「既存のバスでは移動しづらい場所にスムーズに移動できる」が多かった。利便性を感じた利用者、オンデマンドバスで外出機会や活動範囲が拡大すると思った利用者はともに96%に上った。
一方、利用していない層に対するアンケート(回答数229件)では、利用しなかった理由として「オンデマンドバスが走っていることを知らなかった」「乗り場が分からない」「予約方法が分からない」、どんなサービスがあれば利用するかという問いには「自宅近くに乗り場があれば良い」といった回答が多かった。
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